EOS10D日記その28

---ksmt.com---10D日誌---ご意見、ご感想などこちらまで---掲示板---email: ---


2009.1.1 あけましておめでとうございます

2009年、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

今年も何とか日誌を続けて行きたいと思います。最近読書感想文みたいなのが多いですが、今年はいったいどちらの方向に行くのやら。まあ、風まかせで行くしかないですね。ご意見ご感想などありましたら、気軽に掲示板に書き込んでください。


2008.12.36 Kino Plasma全焦点距離作例リンク集完成

がらくた総研さん、kinoplasmatさん、 きょーさんのご協力の元、Kino Plasmat作例リンク集を作りました。 中将姫光学さんはお正月休み中につき、勝手にリンクさせて頂きました。 正月明けに許可頂けるものと思います。
http://www.ksmt.com/eos10d/kinoplasmat.htm
やっぱり9mmの作例がないのが痛いですね。ちょっと探してみますが、もしご存じの方がおられましたら教えて下さい。


2008.12.35 Kino Plasma全焦点距離作例リンク集案

つい先日までは、Kino Plasmatの1インチ以下の焦点距離のものの作例を見る機会はほとんどありませんでした。適当なカメラがなかったためです。ところが最近になって、コンパクトデジカメやパナソニックG1の改造が流行りだし、作例を見る機会が少し増えました。できれば全焦点距離のKino Plasmatの作例を見たいと思うのですが、探すのは簡単ではありません。そこで、下のような表を作成し、各焦点距離の作例が簡単に見られるようにしたいと思います。ここからはKino Plasmatユーザーの方にお願いです。

◎ 下の表からご自分の作例に直リンクしてもいいよ、という寛大な方がおられましたら、是非掲示板に書き込んでください。サイトの紹介とともに作例に直リンクさせて頂きます。

◎ これら以外の焦点距離のKino Plasmat F1.5をご存じの方がおられましたら、是非掲示板に書き込んでください。

なお、作例が少なそうなので、Kino Plasmat F2.0は除外します。代わりにKino Plasmatと同じレンズ構成であるDallmeyer Speed Anastigmat F1.5を加えます。よろしくお願いいたします。

Kino Plasmat F1.5 mm year in catalogue camera mount Sample Picture
11/32" 9mm 1932 Wide Angle, Filmo, Victor
1/2" 12.5mm 1938 D mount for 8mm movie stylustip(KODAK V1003)
ksmt.com(Kenko DSC50N)
5/8" 15mm 1390
3/4" 19mm 1930 C
13/16" 20mm 1932 Pathe 9.5mm film stylustip(KODAK V1003)
7/8" 22mm 1930 C
1" 25mm 1930, 1932 Kodak, Filmo, Victor, Nizo, Bolex stylustip(KODAK V1003)
1+3/8" 35mm 1930, 1932 C, Filmo, Victor, Eyemo
1+5/8" 41mm 1930
2" 50mm 1930
3" 75mm 1930 ksmt.com(EOS 5D)
3+1/2" 90mm 1930 ksmt.com(EOS 5D)

Dallmeyer Speed F1.5 mm year in catalogue camera mount Sample Picture
13/16" 20mm 1932
1" 25mm 1932
1+1/2" 38mm 1932
2" 50mm 1932
3" 75mm 1932 ksmt.com(EOS 5D)

2008.12.34 写真工業 昭和33年3月号 (2)

写真工業 昭和33年3月号の表紙に見出しが出ている記事は次の通りです。



私の研究室: 
- リコーフレックスを電気露出計連動にする。電流計、光電盤をマスコットから取り出し、リコーフレックスVII型の側面に貼りつけるという大がかりな改造です。

- 手持ち眼底カメラ。順天堂大学医学部眼科の野寄達司氏が作られた本格的な医療機器です。パーマレイ工業製の小型スピードライトが通常の電灯線を電源として安定した動作すること、内式カラーフィルムである16ミリアンスコクロームが使用できるよになったこと、などが医学における写真の応用がレントゲン写真以外にも広がるきっかけとなっているようです。

- スピグラを自作する。リリーを大幅に改造して、スピグラにしてしまったという自慢話。きっとスピグラが高価だったんでしょうね。

- アルコ35オートマートDを使いやすくするために。雨中撮影用カバーが秀逸。35mm蛇腹カメラを雨の日でも撮影できるようなアクセサリーを自作されています。


今日のライカ:
株式会社シュミットがライカカメラの試作機から最新のM3, MP, IIIg, Igまでをすべて解説しておられます。他にライカの付属品50種、レンズ17種。10ページにわたる、ライカのすべてが分かる大特集記事です。


写真業界よもやま話:
菅原恒二郎氏(マミヤ光機社長、日本写真工業会会長)、横田大作氏(東京材料商組合理事長)、森山欣司氏(写真機検査協会理事長)、北野邦夫氏(写真工業)の4氏の対談。内容はさておき、対談場所が築地藍亭というのが面白いです。


エルモ8RTカメラ:
特長は電気モーターによるフィルム駆動とズノーの38mm F1.1レンズが取り付けられる大きなターレット。ズノー1.1/13mm, 1.1/6.5mm, 1.1/38mmの三本をターレットに装備したエルモはなかなかゴージャスです。


2008.12.33 写真工業 昭和33年3月号 (1)

2008.11.31の日誌に”写真商業”なんて、知ったかぶりをして書いてしまったのですが、昔の”写真工業”を読んでから書けばよかったなぁ、と思いました。もし昔の”写真工業”が私の想像と違っていたらどうしよう、という不安があります。そこで、写真工業の昭和33年3月号を読んでみました。50年前ですね。本当は4月号、すなわち私が生まれた月の号、が欲しかったのですが見つかりませんでした。

まずは、表紙と広告料金の高そうなページから。

表紙: マミヤ35ワイドE、マミヤ35ワイドL 内臓露出計の他に外付けの補助露出計?が印象的
1ページ(目次見開き): マミヤシックスP型 新発売 No.1がこんなに安い。カコS2ストロボ。国産ストロボの健児
3ページ: サンキョウ8-T撮影機、サンキョー 8-P映写機、サンキョウサウンドシンク(テープレコーダーと映写機の連動装置)
4ページ: ミノルタ オートコード(二眼レフ)改造受付中、ミノルタ16(超小型精密16ミリカメラ)
5ページ: キヤノン L3, L2, L1, VTデラックス, シネ 8-T, プロジェクター P-8
裏表紙: フジカ35−M \15,900, ネオパンS/SS/SSS 20枚撮り ¥190, ”高級カメラの大衆化”
裏表紙の裏: コパル COPAL-SVLシャッター。世界初のワンアクション完全ライトバリュー

二眼レフ、35mm、16mm(スチル)、8mmシネ、映写機など、なかなか賑やかな製品が並んでいます。コパルのシャッターを部品として大きく宣伝しているのが印象的です。これを使うカメラメーカーの人が読んでいたのだと思われます。


2008.12.32 Kino Plasmat 9mm

昨日Kino Plasmat F1.5とDallmeyer Speed F1.5の焦点距離の整理をしていて、Kino Plasmat 9mmが欲しいなぁと思いました。長い方は3"と3.5"、短い方は12.5mmを既に持っているので、次は最短焦点距離の9mmを狙うべきかなぁと思ったのでした。Wide Angleと書いてあるので、いったいどれくらいイメージサークルがあるのかも興味があります。まだ見たことはありませんが、値段はきっと安いはず。


2008.12.31 Kino Plasmatの焦点距離

Kinoplasmatさんが運営されているoldlens.com昔の写真雑誌の広告を載せておられます。Hugo MeyerのKino Plasmat F1.5やDallmeyerのSped Anastigmat F1.5(Kino Plasmatと同じ型のレンズ)の広告を見ることができます。さすがにKino Plasmatというだけあって、シネカメラ用に各種の焦点距離が製造されており、充実したラインアップです。cameraeccentric.comのカタログも参考にして、Kino Plasmat F1.5とDallmeyer Speed Anastigmat F1.5のラインアップを整理してみました。


Kino Plasmat F1.5

Kinol Plasmat mm year in catalogue camera mount comment
11/32" 9mm 1932 Filmo, Victor wide angle
1/2" 12.5mm 1938 D mount for 8mm movie camera
5/8" 15mm 1390
3/4" 19mm 1930 C
13/16" 20mm 1932 Pathe 9.5mm film
7/8" 22mm 1930 C
1" 25mm 1930, 1932 Kodak, Filmo, Victor, Nizo, Bolex
1+3/8" 35mm 1930, 1932 C, Filmo, Victor, Eyemo
1+5/8" 41mm 1930
2" 50mm 1930
3" 75mm 1930
3+1/2" 90mm 1930

Reference
http://www.oldlens.com/ao%20roth121.jpg
http://www.oldlens.com/1930aorothpage10.jpg
http://www.cameraeccentric.com/html/info/meyer_1.html


Dallmeyer SPEED Anastigmat F1.5

Dallmeyer Speed mm year in catalogue camera mount comment
13/16" 20mm 1932
1" 25mm 1932
1+1/2" 38mm 1932
2" 50mm 1932
3" 75mm 1932

Reference:
http://www.oldlens.com/dallmeyer031.jpg


2008.12.30 TELEKINIC 3 inch

TAYLOR-HOBSON COOKE TELEKINIC ANASTIGMAT 3 inch F/4 Made in England Patent No 198958

中将姫光学さんから頂いたCマウントのTELEKINIC 3inchです。レンズの反射を見るとどうやら2群4枚の古典的望遠レンズのようです。




自作のC-Dマウントアダプタを介してDマウントに変換したところ。暗いレンズなので後玉は小さく、Dマウントでもケラレる心配はありません。


1/2.5型の撮像素子で3inchのレンズだと、だいたいライカ版換算で460mmです。


2008.12.29 C-Dマウントアダプタ

CマウントレンズをDマウントのカメラに取り付けるためのマウントアダプタを製作しました。フランジバックが17.52mmのCマウントレンズを、フランジバックが12.29mmのDマウントカメラに取り付けるわけですから、厚さ5.23mmのアダプタを作れば良いわけです。しかしながら、Cマウントのネジは一般にフランジ面から4mmほどカメラ側に出ていますので、実際には1.2mmほどで作らなければなりません。結構厳しいです。

製作手順:
1. C-CSマウントアダプタのオスネジ部分を切り取り、メスだけにします。
2. Dマウントのオスをジャンクのレンズから切り取ります。
3. 接着。今回は薄い真鍮の板をフランジ面にして、1.と2.の部品を接着剤で貼りました。


頑張ったのですが、結局厚さは5.6mmほどになり、規定値を0.4mmほどオーバーしました。Dマウントのカメラが少しオーバーインフで作ってありますので、ぎりぎり無限遠が出るか、わずかに出ないか、といったところです。


これをDマウントのデジカメに取り付けると、あらま不思議、Cマウントのレンズが取り付けられるようになりました。


2008.12.28 幻の大戦果 大本営発表の真相

”幻の大戦果 大本営発表の真相”(辻泰明、NHK取材班、日本放送出版協会)は平成14年8月13日に放送されたNHKスペシャル「幻の大戦果〜台湾沖航空戦の真相」を元に、放送時間の制限から、番組では割愛せざるを得なかった情報を加えて執筆された本です。

真珠湾攻撃の頃は大本営は正確に戦果を正確に発表していたそうです。次第に自らの損害を隠したり、不確実なものを戦果に加えるようになりますが、これは士気高揚のための情報操作であり、作戦の一部と言えないこともありません。しかし、太平洋戦争末期の昭和19年10月の台湾沖航空戦を境に決定的に性質が変わってしまったそうです。真珠湾攻撃の時には余裕があってので、航空写真を撮影して相手の被害を正確に判定していました。ところが戦争末期になると航空写真を撮る余裕などありません。飛行機は攻撃に行ったきり帰ってきません。経験豊かな飛行士や現場の司令官は既に亡く、実戦ははじめての飛行士ばかりです。昼間は迎撃されるので、夜間の攻撃ばかりで、自分の撃った弾が当たったのかすら分かりません。レーダーはすぐに真空管が切れて役に立ちません。つまり戦果を測定する手段が失われてしまったわけです。もはや操作する情報すら持たなかったらしいのです。


2008.12.27 欲しいレンズ37 ROSS XPRES 75mm f/1.9 (2)

出ないと思っていたROSS XPRES 75mm f/1.9が売りに出ているのを見てしまいました。なかなかクラシックで魅力的な外観。レンズヘッドのみ。でも、うちにあるSuper SixやWatsonと似ているので、しばらく様子見かなぁ。誰か試写した結果を見せてくれないかなぁ。


2008.12.26 Googleブック検索 Kingslake

昨日全文掲載されていると書いたArthur CoxのThe Manual of Photo-Techniqueですが、よく見ると242ページ以降は欠けているページがありました。あくまでもプレビューですが、レンズ構成に関するページは含まれていますので、十分参考になります。

Rudolf KingslakeのA History of Photographic Lensもプレビューがありますが、こちらはわずかのページしかありませんので、残念ながら実用にはなりません。ただし、この本は完璧な翻訳が朝日ソノラマから出ていますので、特に英語版を読む必要はありません。Amazonを見ると古本が7千円ほど5冊出ていますね。3年前に買った時には3千円ほどでしたが、その後1万円ほどに値上がりしていましたので、7千円はまあまあの値段じゃないでしょうか。


2008.12.25 Googleブック検索 Arthur Cox

Googleブック検索で調べたら、Arthur CoxのThe Manual of Photo-Techniqueの全文が見られることが分かりました。図S4にKini Plasmatの構成図が出ており、本文では次のように解説されています。(2008.12.26訂正:全文ではありませんでした。これはあくまでもプレビューですので242ページ以降はページが欠けています。)

"The form S4, for instance in the Dallmeyer Speed Anastigmat represents a more unusual variation of the symmetrical type."

Dallmeyer Speed Anastigmatを分解した時、Kino Plasmatと同じ型だったことが分かり驚いたのですが、この本の記載されていたのでした。

私が買ったArthur Coxの本は版が古すぎてレンズの構成図が出ていないと嘆いていたのですが、Webで全文が読めるのであれば、無理して買う必要はありませんね。これは便利です。ただ少し制限がかかっているようでして、すべてのページがキーワードで検索できるわけではないようです。


2008.12.24 ZUNOW-ELMO 1.1/38mmのキャップ

ZUNOW-ELMO 1.1/38mmのキャップがなくて不便だったので作ってみました。イメージカラーは白。製作時間30分。製作費用約30円(革代のみ)。

レンズ全体を覆うよう、かなり大きめに作ってみました。


装着。これだけ深いキャップだと、スーと入ってスーッと抜けるが自然には絶対抜け落ちない。最初速射ケースを作ろうかと思ったのですが、あまりにも面倒くさそうなので、やめました。


2008.12.23 大東亜戦争の実相 (4) 電報

米国に対する宣戦通告に関して、12月6日に大本営政府連絡会議において、通告文および通告手続きが了承されるのですが、私が思っていたのとはかなり違ったようです。大東亜戦争の実相”(瀬島龍三著、PHP研究所)から引用します。

”海軍省事務当局から、その末尾の文章からして、これでは宣戦通告にならぬ旨の異議が、外務当局になされたようであります。一般特に陸海軍においては、宣戦布告、最後通牒、外交打切通告等に関する知識が欠けておりました。”

その末尾の文章は次のようなものです。

”よって帝国政府はここに米国政府の態度に鑑み、今後交渉を継続するも妥協に達するを得ずと認むるの外なき旨を、合衆国政府に通告するを遺憾とするものなり”

「ここに宣戦布告を行う」と書いてあるのかと思っていたのですが、そうではなかったようです。これは単なる外交交渉打ち切り通告ですが、これで実質的上の宣戦通告になると考えられていたのかもしれません。しかし、瀬島氏にも明らかではないようです。

この電報に基づき、野村・来栖両大使からハル国務長官に覚書が手渡されたのが真珠湾攻撃の一時間後であり、これが米国の戦意高揚に大きく貢献してしまったことは有名です。また、米国政府首脳が、これら一切の情報を事前に暗号解読し、承知していたことも有名です。この時に電報を扱った通信会社に関して、次のような記載がありました。大東亜戦争の実相”(瀬島龍三著、PHP研究所)から引用します。

”そして肝心の第902号電の第14通を、七日午後五時MKY(マッケイ無線通信会社)経由及び午後六時RCA(米国ラジオ会社)経由で発電し、第907号電を同日午後六時三十分MKY経由、午後六時二十八分RCA経由で発電したのでありました。”

宣戦布告する敵国の通信会社を使うしかなかったのですね。これはちょっと苦しいですね。


2008.12.22 大東亜戦争の実相 (3) 御前会議

大東亜戦争に関する重要な国策の決定に対しては、天皇御臨席の下に大本営政策会議が開かれました。ただし、これは天皇が主宰される会議ではなく、あらかじめ大本営政策会議で合意した内容を天皇に説明し、国策の最終決定をするというやや形式的なものだったそうです。大東亜戦争の実相”(瀬島龍三著、PHP研究所)から引用します。

”天皇はほとんどの場合会議を聴聞され、あるいは御下聞をされるのが通常でありましたが、周知のごとくポツダム宣言受諾にあたっての二回の御前会議においては、会議構成員の和平、抗戦両論の伯仲に対し、天皇が明確に断乎として戦争終結の裁決を下されました。1937年大本営設置以来終戦までの間に、御前会議は15回開かれておりますが、天皇御自らの意思と発言によって議事が裁決されたのはこの二回だけであります。”


2008.12.21 世界のライカレンズ Part4 (5)

良く考えてみると、レンジファインダーカメラを持っていない理由がもうひとつありました。

4. レンジファインダーカメラ用のレンズが新しすぎる。戦前に作られたライカの大口径の中望遠レンズは、わずかにHektor 1.9/73mm(1931), Summarex 1.5/85mm(1943), Thanbar 2.2/90mm(1935)くらいのものですし、コンタックスでもSonnar 2/85mm(1933)くらいのものだと思います。これらのレンズよりもう少し前、すなわち1920年代のOpic系列のレンズを中心に調査研究したいと思っています。なかなか思うようには進みませんが。


2008.12.20 世界のライカレンズ Part4 (4)

ライカはもとより、レンジファインダーカメラを一台も持っていないのに、世界のライカレンズ Part1-Part4を全部読んでいるのはおかしいのではないか、と思われる人も多いと思います。もちろん内容が面白いので読んでいるわけですが、もう少し細かく言うと次のような理由になります。

1. EOS 5Dで使える面白いレンズがないか探している。65mm以上のレンズであれば、だいたい可逆的な改造ができると思います。今まで試した中ではHektor 1.9/73mmとSummarex 1.5/85mmが一眼レフ向きで非常に面白かったです。ThambarとHektor 2.5/125mmもきっと面白いと思うのですが、高価なため、まだ試す機会がありません。

2. 常識的情報の収集。クラシックレンズ愛好家の方は、私を除くすべての型がライカに詳しいと思われますので、話を合わせられるように情報収集は欠かせません。今でも、ライカ用の広角レンズのことはさっぱり分かりません。

3. サンプル画像の勉強。レンズの特徴をうまく表現したサンプル画像を撮影するのは至難の技です。執筆者の方は大いに苦労しておられると思います。街中のスナップ写真では肖像権の問題がありますので、さらに難しくなります。クラシックレンズの場合、すばらしい芸術写真を撮るよりは、レンズの特長が良く出たサンプル写真を撮ることの方が重要なので、勉強が欠かせないわけです。


2008.12.19 世界のライカレンズ Part4 (3) 紅旗

中将姫光学さんからレンジファインダーカメラを使うようにとのお勧めがありましたが、なかなか手が出ません。”世界のライカレンズ Part4”を読んでいて何気なく欲しいなぁと思った紅旗(RED FLAG) 20は、値段を調べてみて驚きました。カメラとレンズ3本セットで何と二百万円也。日本クラシックカメラクラブのサイトを見ると、1970年から1979年にかけて、わずか271台しか作られていないとのこと。こんなに台数が少ないんじゃしかたないですね。あのズノーカメラ(一眼レフ)が1958年から59年にかけて500台以下だそうですので、その半分ですね。


2008.12.18 世界のライカレンズ Part4 (2)

ざっと読みました。ジオさんとチャーリーさんの解説にはただ感心するばかりです。どのレンズも素晴らしい写りのようでして、どうしようもないダメレンズはないようなので残念です。と思ったら一本だけありました。RED FLAG 20 50mmF1.4です。開放ではソフトフォーカスのようで、F4くらいまで絞ってやっとまともに写るということなので、面白そうです。それと、90mmF2というのもあるようですので、こちらにも大いに興味をひかれます。


2008.12.17 世界のライカレンズ Part4 (1)

"世界のライカレンズ Part4"(写真工業出版社)をやっと買いました。11月26日発売だったので、約20日遅れ。執筆されたジオさん、チャーリーさん、遅くなってすみません。ぱらぱらっと見ただけですが、ベルチオのフロール 90mmF2.8がいいなぁと思いました。ゆっくり読んでみます。


2008.12.16 ZUNOW-ELMO 1:1.1 38mm

ZUNOW-ELMO Cine 1:1.1 F=38mm No 42165 ZUNOW Opt. Japan

帝国光学は昭和30年に50mmF1.1タイプ2、35mmF1.7、100mmF2の大口径レンズトリオを完成し、社名をズノー光学に変えます。”ズノーカメラ誕生”(萩谷剛著、朝日ソノラマ)には、次のように書かれています。

”これらの大口径レンズは評判にはなったが、価格が高いこともあって、なかなか売れず、あまり実績とはならなかった。ある日、鈴木は8mmムービーが話題になっているのに気がついた。手元には試作したばかりの38mm F1.1があった。これはアメリカのRCAから話があったテレビ用に国友が設計したものだった。このレンズを専門メーカーのエルモに持ち込んだ。エルモはレンズの大きさに驚いたが、テストはOKとなり、採用された。しかも当時発売していた8Aという撮影機のレンズマウントを改良して、新しい8-AAとして、ズノー38mm F1.1をつけて発売した。”

35mmフィルムに換算すると、150mmから200mmくらいの望遠レンズになると思いますが、ズノーのシネ用大口径レンズに関しては、まずこの38mmを試さねばなりません。


”ズノーカメラ誕生”にエルモがカメラ側のマウントを改造したと書いてあったので、特殊なマウントかもしれないと心配したのですが、普通のDマウントでした。特に改造しなくても私の改造デジカメに取り付けることができました。たぶん、フランジ面の直径が大きいので、邪魔になる他の部品を移動したのだと思います。


美しい仕上げです。先端部分は脱着型の短いフードです。残念ながらキャップはありません。


なかなか丁寧な作りです。


デジカメに取り付けると、なかなか迫力があります。


2008.12.15 大東亜戦争の実相 (2)

戦前の日本経済は、米英ブロックとの貿易に強く依存していたようです。”大東亜戦争の実相”(瀬島龍三著、PHP研究所)から引用します。

”すなわち日本は原料を米英ブロックから輸入し、その製品を米英ブロックに再輸出し、その加工賃によって他の戦略物資を購入する仕組みでありました。まさに米英依存経済そのものでありました。重要資源の依存関係からしても、経済構造の面からしても、日本の完全なる米英依存経済の体制にあり、もしこれを脱却せんとするならば所詮南方問題の解決が必要であったのであります。”

イギリスの支配下にあるインド市場においてさえも、日本の綿織物製品のシェアはイギリスのそれを上回る勢いで伸びていたようです。


2008.12.14 大東亜戦争の実相 (1)

瀬島龍三氏が1972年に米国ハーバード大学ジョン・F・ケネディ・スクール・オブ・ガバメントからの要請で、同大学院において「1930年代より大東亜戦争までの間、日本が歩んだ途の回顧」というテーマで講演された時の講演録が、「大東亜戦争の実相」という本になっています。当時の日本政府や大本営の実情が大変分かりやすく説明されています。残念ながら私はほとんど予備知識がないので、一度読んだくらいではさっぱり頭に入りません。相当複雑です。たとえば、大本営政府連絡会議などというものは全く知らなかったのですが、次のように書いてあります。”大東亜戦争の実相”(瀬島龍三著、PHP研究所)から引用します。

”換言すれば大本営の行う戦略と行政府の行う政略の統合、調整が、戦争遂行上重要な課題となりました。日本においては大本営の行う戦略すなわち「用兵作戦」に対し政戦両略の統合、調整のことを「戦争指導」といったのであります。さて、軍事戦略は大本営、政略は政府が管掌するのでありますが、戦争指導はどこが管掌するのでありましょうか。申すまでもなく、旧憲法下ではそれを行う権限を持たれる方は、天皇御一人をおいて他にないわけでありますが、その天皇を戦争指導に関し、補佐する固有の国家機関は遺憾ながら法的にも実質的にもなかったのであります。”

これを行う機関を便宜的措置として作ったのが大本営政府連絡会議だったそうですが、なかなか厳しいですね。明治の元老が元気な時には、うまく天皇を補佐できたのでしょうが、元老が亡くなったとたんに大きな穴が空いたということなのでしょうか?


2008.12.13 米英にとっての太平洋戦争 (6)

アメリカとソ連の関係は終戦の年(1945年)になって急に変わったようです。それまでアメリカはスターリンをうまく操れると思っていたのですが、この時期になるとソ連軍の強大な兵力が急に心配になってきたようです。広島と長崎に対する原爆の投下も、多少これに関係するようです。”米英にとっての太平洋戦争 下巻”(クリストファー・ソーン著、市川洋一訳、草思社)から引用します。

”だが、原子爆弾の日本に対する使用が、ソ連との将来の関係のあり方と結びついたといっても、関係者の多く、おそらく大部分が、原子爆弾の使用を決定するにあたっていちばん最初に考えたことは、いかにアメリカ兵の犠牲を少なくし、日本の敗北を早めるかということであった。しかしながら、この問題についてとくに責任を負っていたヘンリー・スティムソンの日記ひとつを取り上げてみても、そのなかには、原子爆弾の開発の成功は、アメリカとソ連のあいだの問題を解決するに際して「切り札」を提供してくれるだろうと記されていたし、さらには、その新しい力をソ連を含めたすべての国に対して示したいということも記載されていたのであった。”


2008.12.12 米英にとっての太平洋戦争 (5)

”米英にとっての太平洋戦争 下巻”(クリストファー・ソーン著、市川洋一訳、草思社)をやっと読み終わりました。上巻と合わせて千ページを超える大作ですので一字一句丁寧に読んだわけではありませんが、なかなか面白かったです。

太平洋戦争は、いろいろな意味で時代の転換点であったようでした、状況がどんどん変わっていきます。例えば開戦時に日本が欲しがった天然ゴムは、アメリカにおいては1944年の時点では既に必要ではなかったようです。”米英にとっての太平洋戦争 下巻”(クリストファー・ソーン著、市川洋一訳、草思社)から引用します。

”1944年のアメリカの天然ゴムの消費量はゴムの全消費量の約16パーセントにすぎなかった。合成ゴムの品質も---たとえばタイヤの場合のように---非常に改善されてきていた。戦後の世界全体のゴム生産能力は予想需要量の約二倍になりそうであった。”


2008.12.11 携帯電話の電池切れ

ちょっと前に買い替えたauのW62S(Sony Ericsson)ですが、どういうわけか時々電池切れで、自動的に電源が落ちています。前の携帯ではこんなことはなかったので不思議だったのですが、やっと理由が分かりました。前の携帯ではau Music Playerを使用しない状態がしばらく続くと、自動的にau Music Playerが終了しました。続きを聞こうとするとau Music Playerを再度立ち上げなければいけないので、大変面倒臭かったのでした。

携帯をW62S(Sony Ericsson)に買い替えたところ、au Music Playerは終了しなくなり、とても便利になったと喜んでいました。ところが、au Music Playerは電気を食うようでして、夜立ち上げたまま寝てしまうと、朝には電池切れしています。ですので、しばらく使わない時にはau Music Playerを自分で終了しなければいけなくなりました。以前より便利になったのか、不便になったのか、微妙なところです。


2008.12.10 中国語検定

中国語検定協会のホームページを見ていたら、過去の試験問題が掲載されていたので、試しに準4級と4級の筆記問題をやってみました。結果は、
準4級 38/60 正解率63%
4級 60/100 正解率60%
どちらでもたいして変わらないですね。原因は準4級は単語の問題が多いので、基本的な単語を知らないと点が取れないということです。4級になると文章問題が出ますので、多少知らない単語があってもごまかせるようです。もうちょっと単語を覚えないといけないですね。


2008.12.9 キノと言えば

キノ プラズマート(Kino Plasmat)の人気も値段もますます高くなっていますが、我々の世代ではキノと言えば何といっても紀比呂子、アテンションプリーズでございます。数多くのテレビドラマに出演後、1982年に引退。最近では子育てを終えて小料理屋の女将を始められたそうです。

紀比呂子より篠ひろ子だろう、という方もおられると思いますが、夫の伊集院静氏と仙台で静かに暮らしておられるため、テレビでは見られないようです。


2008.12.8 ダイキン セラムヒート

電気ストーブを買いに行ったら、電気屋さんにダイキン工業のセラムヒートをすすめられました。値段が高いのと、デザインが工業的(つまりダサイ)ので全く買う気がなかったのですが、見本として運転中のセラムヒートの前で立ち話をしていたら、暑くてたまりません。遠赤外線だけを出して可視光はほとんど出さないので、体の芯から温まるとのこと。しばらくストーブの前から離れても、一旦温まった体はなかなか冷めません。これはなかなか良い。少し値下げしたというのでお買い上げ。実際使ってみて分かったのですが、寒がりの人だけこれを使えば良いので便利です。しばらくすると、寒がりの人だけ温まって、暑がりの人と平和に共存できます。エアコンや床暖房で部屋全体を温めると、暑がりの人は暑くてたまりません。


2008.12.7 米英にとっての太平洋戦争 (4)

アメリカは日本の攻撃が11月30日だろうと予想していたようです。”米英にとっての太平洋戦争 上巻”(クリストファー・ソーン著、市川洋一訳、草思社)から引用します。

”かわりに11月26日に日本側に提出された最終案、日本側の拒否はとうてい免れえないような案を作成した(スティムソンは11月25日の日記に、次のように記している。その日、大統領から「われわれはおそらく次の月曜日に攻撃を受けるだろうという警告があった。・・・ 問題は、こちらの危険をできるだけ少なくして相手からさきに攻撃の矢を射かけさせるように、どうやって仕向けるかだ」と。(中略) 日本側が開戦を決意するにあたって、アメリカ政府がそれを促進したということはいえるだろう。だが、日本よりもむしろアメリカのほうが戦争勃発について大きな責任があると結論づけるのは、あまりにも一方的な解釈であろう。”


2008.12.6 米英にとっての太平洋戦争 (3)

チャーチルは、真珠湾攻撃を大変喜んだそうです。”米英にとっての太平洋戦争 上巻”(クリストファー・ソーン著、市川洋一訳、草思社)から引用します。

(クレーギー報告書)
”だが日本がアメリカを攻撃し、アメリカを全面戦争に介入させたのは、実際は天の恵みだった。この事件ほど大きな幸運はいままでイギリス帝国に訪れたことはめったになかった。”

(本文)
”1941年12月7日にイギリスに訪れたこの天の恵みがいかに大きかったかにしても --- チャーチルのこの言葉は、彼が即座に「これで結局われわれは勝った!」と思ったのと同様、明らかに正しかった --- それは、長く延びすぎた帝国の防衛線の責に任じている人たちにとっては、長い時間をかかてようやく届いた恵みだった。”


2008.12.5 米英にとっての太平洋戦争 (2)

イギリスもアメリカも結構いいかげんなところが多く、意見の相違も多かったようです。ただ、戦後の日本をどうするかという点においては、かなり自信があったようです。”米英にとっての太平洋戦争 上巻”(クリストファー・ソーン著、市川洋一訳、草思社)から引用します。

”たとえばエズラー・デニングは、極東部の日本問題専門家と同じく、「日本は完全な敗北に際して、自分たちの信念や理論をすべて瓦礫の山の上に投げ捨て、新しい建物のためにいままでとはまったく違った土台を据えることをけっして難しいとは思わないだろう」と考えていた。”

まあ、実際そうだったわけですが、1943年の時点でどうしてこんなに自信があったのか良く分かりません。


2008.12.4 米英にとっての太平洋戦争 (1)

”米英にとっての太平洋戦争 上巻”(クリストファー・ソーン著、市川洋一訳、草思社)を読んだのですが、なかなか面白かったです。私は太平洋戦争については何も知らないのですが、驚くべき記述が多かったです。太平洋戦争は日本対アメリカの戦争だと思っていたのですが、この本ではアジア太平洋地域におけるイギリスとアメリカの主導権争いとして書かれています。

イギリス帝国主義は既に財政的に行き詰っており、金の切れ目がなんとやらで、アジアにおける権威は失墜してしまいます。後はアメリカにまかせたという感じです。アメリカはこれ幸いとアジアへの進出をしたいのですが、何のためにアジアに金を使うのか良く分かっておらず、米国民に説明する理由を後から作らなきゃという感じです。


2008.12.3 Rapid Plasmat

kinoplasmatさんが、”素人レンズ教室 第九回 「Rapid Plasmatを作っちゃおう」”で、「OPT98」というソフトを使ってレンズ設計をされました。すごいですねぇ。楽しいレンズ教室のぞいて見て下さい。


2008.12.2 カメラ2台

普段はカメラはEOS 5Dを一台だけしか持ち歩きません。時々一眼レフを2台両肩にかけて撮影する方をみかけますが、器用だなぁと感心していました。先週末、初めてカメラ2台(Makro Plasmat付きのEOS 5Dと、Angenieux P1/S21用のEOS 10D)をぶらさげて歩いていたのですが、やっぱりなかなか大変でした。落としたり、2台をぶつけたりしてはいけないので、気を使います。特にレンズ交換時が怖いです。それに重いです。やっぱり一台にしようと思いました。


2008.12.1 写真の学校

昨今のデジタル化による業界の急激な変化により、写真学校での教育内容がどう変わったのか気になり、ちょっと調べてみました。写真学校の教育内容については全く何も知らないので、実は何が変わったの判別できないのですが、まあとにかく調べてみました。簡単に言うと、アナログもデジタルの両方教えます、ということのようです。

東京工芸大学芸術学部写真学科(旧東京写真大学)
カリキュラムより引用)”写真学科では、長い写真教育の伝統と実績をベースに、 アナログのみならずデジタルも含めて様々な分野・領域のことが理解しやすいよう系統的にわかりやすく配置した、 写真教育の土台となる基礎から正統的に学べるカリキュラムを用意しています。”

日本大学芸術学部写真学科
ご案内より引用)”写真の技術だけでなく、写真家としての大きな器を育てたい。マルチメディア時代の幅広い芸術的素養と知識を身につけた写真家を育成しています。 ”

大阪芸術大学芸術学部写真学科
教育内容は写真全般ですが、とにかく教授の顔ぶれがすごいです。


2008.11.32 写真商業(2)

デジタルカメラの登場による”工業的サービスから物販へ”と似たような変化は、写真の歴史において何度か起こったような気がします。例えば、

写真の発明: 物を見る、あるいは視覚的に記憶するという行為を、写真という物に置き換えました。過去に戻れる視覚的タイムマシーンという物が開発されたとも言えます。あるいは、絵師に頼っていた高額の肖像画サービスを、写真師が安く請け負った、つまりサービスのコストダウンと見ることもできます。

乾板の発明: それまで銀板や湿板は生モノだったので、撮影者は自分で作って自分で現像していました。1871年に発明された乾板は保存がきくため、工場で生産したものを買って撮影し、現像を人にまかせることができるようになりました。化学処理という行為が、乾板という物に置き換わったわけです。

自動露出、自動焦点: 自動露出は、それまでの露出を決めるという行為を、AEという買える物に置き換えたと言えます。自動焦点合わせも同様にピント合わせという行為をAFという買える物に置き換えたと言えます。

写るんです: それまでのカメラを持ち歩いてフィルムを詰め替えるという行為を、”写るんです”という買える物に置き換えたと言えます。

どうやら写真の歴史は絶え間ない”行為”から”物販”への変化だったと言えます。というか、産業革命以降の機械文明はすべてそうだったのかもしれません。洗濯->洗濯機、掃除->掃除機、芝居見物->テレビ、徒歩->自家用車、炊事->ガスコンロ・炊飯器・電子レンジ・レトルト食品など。


2008.11.31 写真商業

休刊した写真工業12月号の”謹告”に次のように書かれています。

”休刊の理由といたしましては、昨今のデジタル化による業界の急激な変化により、「写真工業」という題号で対応することがむずかしくなったことにあります。また小紙の所期の目的は充分に達せられたとの認識の基に、このたびの運びとなりました。” 

同誌の”読者の声”では石井カメラ工房の石井嘉三男氏が、「もう写真の世界は写真工業ではなく写真商業になって、」 と書いておられます。まさにそんな感じですね。

昔は写真は”工業的サービス”という側面が強かったように思います。写真屋さんがたくさんあり、現像や、焼き増しや、写真の修整や、引き伸ばしや、カメラ修理や、記念写真撮影や、アルバム作りや、額装や、証明写真撮影など、たくさんの工業的なサービスに多くの人が従事していました。まさに写真工業という感じですね。

デジタルカメラの普及により、現像も、焼き増しも、写真の修整も、引き伸ばしも、個人でできるようになりました。カメラ屋さんはデジカメを売るだけです。修理はメーカーに送るだけ。つまり、物販ですね。

以前はサービス業だったので、多数のサービス従事者に対する情報誌の需要があった。今は物販なので、もはやサービス従事者は存在しない。ということのようです。


2008.11.30 EXAKTA-EOSアダプタ比較

ぶねさんから2本のEXAKTAマウントのレンズ(Angenieux TYPE S21 1.5/50mm, TYPE P1 1.8/90mm)と、2個のマウントアダプタをお借りしました。これをフルサイズのEOS 5Dと、APS-CのEOS 10Dで試してみたところ、次のような結果となりました。

EOS 5D + S21 EOS 5D + P1 EOS 10D + S21 EOS 10D + P1
ELEFOTOアダプタ(無限遠は出ない) △(無限出ず) ×(ミラー接触) *1 △(無限出ず) △(無限出ず)
薄いアダプタ(無限遠が出る) ×(ミラー接触) ×(ミラー接触) ○(無限OK) ○(無限OK)

*1 ミラーが上昇することはできるので一応写真は撮れる。下降時にEXAKTAマウント後部と接触し停止するので、レンズを取り外してミラーを完全に下ろさないと次の写真が撮れない。EOS 5Dからエラーが出るわけではない。


左がELEFOTOアダプタ(無限遠は出ない)、右が薄いアダプタ(無限遠が出る)

EOS 5Dの結果に関しましては大変微妙なもので、レンズの個体差、あるいはカメラの個体差によりミラーと接触しない可能性もあります。以前写真工業でBiotar 2/58mm(M42マウント)がEOS 5D+M42アダプタで問題なく使えると書いてあったのですが、試してみるとミラーと接触し、レンズの後部をヤスリで削ったことがあります。これは多分個体差であったと思われます。今回の場合も、ミラーと接触するのはEXAKTAマウントの金具であるため、やすりで少し削れば接触を回避できると思われます。但し、マウントの強度が損なわれるかもしれませんので、注意が必要です。

結論として、EOS 10DでOKなので、キヤノンのAPS-C機であれば問題なく使えると思います。久しぶりに10Dの出番がきました。


2008.11.29 Makro Plasmat 1:2.7 f=10.5cm

Hugo Meyer & Co Gorlitz Makro Plasmat 1:2.7 F=10.5cm D.R.P. Dr. Rudolph


Makro Plasmat 1:2.7 f=10.5cmをお借りしました。ハッセルマウントに改造してありますので、マウントアダプタを介してEOS 5Dで使えます。マクロというだけあって、ヘリコイドが結構伸びます。コンパクトなので使いやすそうです。先端のスクリューは、どうやらGauss Tachar 2/75mmと同じようです。お借りした状態ではM42の中間リングがフードとしてついていたのですが、Gauss Tacharのフードを取り付けることもできました。


2008.11.28 ANGENIEUX TYPE P1

P. ANGENIEUX PARIS F.90 1:1.8 TYPE P1


これもぶねさんから借用。EXAKTAマウント。EOS 5Dではミラーとぶつかるため使えないようですが、EOS 10Dでなら薄いマウントアダプタでも問題なく使えそうです。


レンズヘッドとヘリコイドが分離できます。EOS 5DやNIKONで使う場合には、レンズヘッドを別のヘリコイドに入れることもできそうです。もちろん今回は借用品ですので改造せず、お借りしたマウントアダプタでEOS 10Dで使います。


2008.11.27 ANGENIEUX TYPE S21

P. ANGENIEUX PARIS F.50 1:1.5 TYPE S21


先日静岡でぶねさんにTYPE S21を貸りて試写したところ、あまりにもすばらしかったのでお願いしたところ、しばらく貸して頂けるとのこと。写りだけでなく値段もすばらしいので、助かります。EXAKTAマウント。


EXAKTA-EOSマウントアダプタも2個借りました。左がELEFOTO製で、しっかりした作りですが無限遠は出ません。右は薄くて頼りないですが、無限遠が出ます。EOS 10Dならミラーが小さいので、どちらのアダプタでも使えます。EOS 5Dだとミラーが大きいので、左のものしか使えず、無限遠は出ません。


2008.11.26 月刊「写真工業」休刊

3日遅れで「写真工業」を買って驚きました。12月号(通巻716号)をもって休刊だそうです。残念ですね。昭和27年から56年間の長きにわたり発刊を続けられたことに敬意を表します。

今月号(すなわち最終号)の目玉は、charley944さんの7ページにわたる記事「ただ自分の追い求めるもののために〜深川精密工房」です。お見逃しのないように。

竹田正一郎氏の「ドイツ写真工業史」がわずか6回で終わってしまうのが残念です。しかし、
”あとカメラ関係だけでもライツを始めとした中小会社、それからレンズ関係の歴史など、書きたいことは山ほどあって、100回連載やっても追いつかないが、それは別の機会になる。では。”
と書いておられますので、別の機会に期待したいと思います。


2008.11.25 パナソニックDMC-G1改造例

パナソニックDMC-G1をCマウントに改造した事例を、kinoplasmatさんが早速"Lumix G1 modified for C mount"で公開しておられます。著名な超大口径レンズを使った面白い作例が見られます。これらのレンズの描写が公開されるのは、おそらく初めてだと思います。これから改造を考えておられる方には、大いに参考になると思います。


2008.11.24 フランジバック表

シネレンズのフランジバックを調べていたら、次のような資料が見つかりました。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/1089/mounts.html (カメラヲタクな世界
http://www.kineoptics.com/camera.html (Kine Optics)
http://www.markerink.org/WJM/HTML/mounts.htm (WJ's Photo Homepage)


2008.11.23 Gauss Tachar 2/75mmのフード

Astro Berlin Gauss Tachar 2/75mmのフードが銀色で、いかにもシネレンズという感じで、カッコウは良いのですが、なにしろ35mmシネ用ですので、その倍の大きさの撮像素子を持つEOS 5Dではケラレてしまいます。しかし切断するわけにもいきません。以前探した時には、これに合うフードは見つかりませんでした。ところが、今日たまたまM42の中間リングを試してみたら、見事にはまりました。スクリューは奥まで入ります。M42の中間リングならいっぱいあるので助かります。ただし、M42そのものではありません。M42の方がわずかに小さいのでうまくはまったのです。逆にGauss TacharのフードをM42に入れようとしても、わずかに大きくて入りません。


右の白いのがオリジナルのフード。左の黒いのがM42の中間リング。


これくらいの深さでちょうど良いと思います。だいぶコンパクトになりました。


2008.11.22 豊田茂雄氏からのメッセージ

アルパブックの著者の豊田茂雄氏から掲示板にコメントを頂きました。うれしいので、消えないように日誌に転記します。豊田氏のブログではビンテージ自転車を中心に、ギターやバイクやカメラやポルシェなど、うらやましいものばかり紹介されています。また、ギタリストとしてバンド活動もしておられるそうです。

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アルパブックの著者の豊田と申します。拙著取り上げていただきありがとうございます。
出版は15年ほど前ですが、10年ほどカメラから遠ざかって他の遊びにかまけてるうちに、すっかりデジタル時代になり、また古いレンズをデジタルで撮り出しました。
色々なブログなどを見ているうちに貴兄のHPを見て、自転車、ブルース、カメラと随分趣味がかぶってるなと思いました。
アルパは純正アダプターが豊富で色々なレンズが集まりました。100本以上あるでしょうか。また、ライカもやっていたのでライカレンズも50本くらいあります。
おかげで新たにレンズは買わずに5DとRD1でレンズテスト遊びをしています。
最近はCマウントにも興味が出、マイクロフォーサーズはCマウント、ライカレンズ、アルパレンズが使えそうなので楽しみです。
これからも記事、楽しみにしています。

ここ10年ほど、英国自転車で遊んでいましたので、自転車ブログあります。
おヒマ、ありましたらご笑覧ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/lloyd356/MYBLOG/yblog.html
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2008.11.21 電池式のケータイ充電器の昇圧回路

hagitanさんにケータイ充電器についての有用な情報をもらいました。掲示板から転記します。

hagitan: 電池式のケータイ充電器ですが、電池を直結してるものではなく、ちゃんと電源回路が入ってるようです。電池2個でどうやって充電するんだろうと思って以前調べたことがありました。たった1000円で昇圧する回路がはいってるのはすごいなあと思います。
http://www.kansai-event.com/kinomayoi/koneta/batchg_dcdc.html

ksmt: なるほど。結構優秀な昇圧回路が入っているんですね。携帯電話緊急充電器工業会 http://www.meia.jp/ というのがあるようですので、店頭に並んでいる充電器は、まず安心して使えそうですね。私が話を聞いた携帯電話販売店の店員さんは、もちろんこんなことはご存じありません。単純にメーカー純正以外の充電器を使うのは危険ですよ、と言っているの だと思います。まあ、”緊急充電器”というくらいですので、緊急時にだけ使うのが本筋だと思います。店員さんの意見は結構正論かもしれませんね。


2008.11.20 QTVR Diary 東京宴会レポート

以前、10月24日のQTVR Diary 東京宴会の様子を撮影しQTVRにしました。主催者の二宮さんがこれに参加者全員の名前とURLを追加してFlashVRを製作されました。見栄えのするQTVRリンク集になっています。また、動画を使った宴会レポートもあります。なかなか他では見られない詳細な宴会レポートになっています。

12月13日(土)にアップルストア銀座で"QTVR Diary -OFFLINE- in TOKYO"が開催されます。その前宣伝でした。


2008.11.19 合法的シグナリング

”10日で学ぶMBA"(スティーブン・シルビジャー著、渡会圭子+曽根原美保訳、ソフトバンクパブリッシング刊)に”競争戦術:シグナリング(信号送信)”が書いてあったのですが、なかなか面白かったです。

利益を出すために競合他社と直接取り決めを行うのは談合と呼ばれ違法ですが、シグナリングを使って合法的に望ましい結果を得ることができます。”10日で学ぶMBA"から引用します。

”たとえば、デルタ航空が、アメリカン航空の料金値下げに対抗して、ドル箱ルートであるアトランタからロサンズルスまでの航空料金を一時的に下げたとする。このデルタの価格変更に込められたメッセージは、「アメリカン航空、このルートで勝負したいなら泥沼化を覚悟しろ」である。もしアメリカン航空が、これに応えて料金を上げれば「休戦しよう」というシグナルを送ったことになる。しかし料金を下げたままなら、戦う意思を表明しているのだ。まさにポーカーと同じである。」

合法的シグナリングには、次の6つがあるそうです。価格変更、事前通告、反撃、結果の公表、訴訟。


2008.11.18 不思議の国のアリス

”10日で学ぶMBA"(スティーブン・シルビジャー著、渡会圭子+曽根原美保訳、ソフトバンクパブリッシング刊)を読んでいたら、面白いことが書いてあったので引用します。

第9日 戦略(Strategy)
『しかし企業の経営陣が、会社の目標や、どうすれば達成できるか、はっきりとわかっていないことは多い。そのような取締役会での話し合いが、まるで不思議の国のアリスの会話のようになってしまう。

アリス: ここから、どの道を行けばいいか、教えていただけますか。
チェシャ猫: それは、おまえさんがどこに行きたいかで、大きく変わってしまうね。
アリス: どこへ行っても、あまり変わりはないんですけど。
チェシャ猫: それなら、どの道へ行っても、あまり変わりはないだろう。』

不思議の国のアリスを読まなければならないような気がしてきました。


2008.11.17 じゃぁ、夏至は?

昨日冬至の話をしたので、ついでに夏至も調べてみました。2009年の横浜のデータです。

日の出は6月中旬が一番早いようです。
日の出が一番早い日 6月5日から6月21日 午前4時26分

日の入りは6月末から7月初めにかけてが一番遅いようです。
日の入りが一番遅い日 6月25日から7月3日 午後7時1分

夏至は日の出が一番早いわけでも、日の入りが一番遅いわけでもないんですね。しかし、冬至の場合と全く逆というわけではないようです。南中時刻を調べると、5月が一番早く、8月が一番遅いのですが、その差はわずかに10分。冬至では30分もずれていたのに、ずいぶん違いますね。
南中が一番早い日 5月2日から5月26日 11時38分
南中が一番遅い日 7月17日から8月4日 11時48分

これは地球の軌道が楕円のせいだと思います。夏休みに日が長いと感じるのは、南中時刻が遅いせいだったようです。


2008.11.16 冬至の前に日の入りが一番早くなる理由

最近日没が早くなってきました。よく冬至10日前が一番日が短いと言われますが、なぜそんなことが起こるのか疑問でした。一年で一番日の出が遅く、一番日の入りが早く、一番日が短いのが冬至だと思っていたのですが、どうやらそれは間違いのようです。前から不思議だったので、横浜の日の出と日の入りの時刻を国立天文台のホームページで調べてみました。

まず、本日のデータから。南中時刻(太陽が真南に来る時刻)はずいぶん早いようです。
11月14日 日の出 6時16分 南中時刻11時26分 日の入 16時36分

日の入りが一番早いのは、12月初旬です。今日とたった8分しか変わりません。11月中旬の日の入りは早いんですね。
日の入りが一番早い日 12月5日から12月6日 16時28分

一方、日の出が一番遅い日は年が明けてからで、今より35分も遅いようです。
日の出が一番遅い日 1月2日から1月12日 6時51分

どうやら、南中時刻がずいぶん変わることが原因のようです。冬至の時期は2日に1分ほどの速さで南中時刻が遅くなります。今は時期は南中時刻が最も早い時期です。南中時刻が最も早い日と、たった1分しか違いません。これからどんどん南中時刻が遅くなって行きます。

南中時刻が一番早い日 10月25日から11月11日 11時25分
南中時刻が一番遅い日 2月16日から2月24日 11時55分

国立天文台によりますと、次の理由により、このようなことが起こるそうです。
◎ 太陽の通り道である黄道と天の赤道が23.4度傾いているため、太陽が天の赤道に対して動く速度が一定ではない
◎ 地球の公転軌道が楕円であるため、太陽の日々の進みが一定ではない

詳しくは、国立天文台の「よくある質問」をご覧ください。


2008.11.15 シグマがフォビオンを買収

11月11日にシグマがフォビオンを買収を買収しました。そのうち撮像素子付き交換レンズなんてものが出てくるかもしれませんね。レンズ側にシャッターと撮像素子を持ち、カメラ側には電池とメモリーと液晶モニターとシャッターボタンがあるだけ。
◎ 絶対的ゴミゼロのレンズ交換システム。
◎ レンズの収差を撮像素子側で補正した無収差レンズ交換システム。
一瞬新しいアイデアだと思ったですが、特に新しくないですね。DP2のようなコンパクトデジカメを焦点距離を変えて何種類も発売すれば済むことですね。今後のDP2の発展に期待しましょう。


2008.11.14 パナソニックDMC-G1 (3)

kinoplasmatさんからの情報では、DMC-G1のシャッターが前にあるため、一部のCマウントのレンズとぶつかることあるようです。kinoplasmatさん、ありがとうございました。DMC-G1のシャッターはずいぶん前に、すなわちレンズ寄りにあるなぁと思っていたのですが、やっぱりそのようです。

一眼レフカメラの場合にはミラーがあるので、シャッターはフィルム面ぎりぎりまで下げる必要があります。レンジファインダーカメラの場合でも、後玉がフィルムの近くまでくるレンズがあるので、シャッターを下げる必要があります。DMC-G1はどちらの理由もありませんので、シャッターを前に出したのだと思います。それで何の問題もありませんし、カメラ製造上の利点が多いと思います。Cマウント改造をしない限りにおいては。


2008.11.13 F1.0未満の大口径レンズ勢揃い

F1.0未満の大口径レンズはそんなにたくさんありませんので、キヤノンの50mm F0.95以外は実物を見る機会も、作例を見る機会も、ほとんどありませんでした。ところが、最近になって勢揃いしてきたようです。主要なものには、次のようなものがあります。

Schneider Xenon 0.95/50mm
Angenieux Type M1 0.95/50mm
Dallmeyer 0.99/1"
Berthiot Cinor 0.95/25mm
Kern Switar 0.9/13mm (これだけ私のです)

ここから先はレントゲンレンズとかNASA特注とかの特殊なレンズになるので、普通のカメラで写すのは不可能かと思われたのですが、ついにこのレンズも登場。
De Oude Delft Rayxar 0.75/50mm

他に
Wray 0.71とか、
Astro Tachon 0.75 & 0.95とか、
Leitz Summar 0.85/7.5cmとか、
Zeiss の0.85/55mm & 0.7/50mmとか
は本やWebでは見たことがあるのですが、果たしてこれらのレンズで写した写真がWebに公開されることはあるのか?


2008.11.12 au Music Player (4)

因みにDoCoMoからは"FOMA乾電池アダプタ01"というのが出ていますので、auでも乾電池4本のチャージャーなら問題ないのかもしれません。SoftBankのオプション品一覧には何も記載されていないようです。iPhone 3Gなんかは電気食いそうですが、特にオプションは設定されていないようです。

ひょっとしたらこれは、ビジネス客に重きを置くかどうかということかもしれませんね。ここからは推測ですが、DoCoMoは主に仕事使われることを想定しているので、乾電池と充電池の2種類の補助電源を準備している。auは多少仕事でも使われるので、充電池のを一種類だけ出している。SoftBankや仕事での使用を想定していないので、補助電源は、無い。仕事の電話で電池切れだと失礼だし、出張中に充電できないことも多いので、補助電源は必須です。会社の経費で買えるので、多少高くても純正品を選びます。ただし、多数の携帯端末がどんどん出てくるので、共通の補助電源のテストには相当コストがかかりそうです。補助電源ひとつ見ても、各社の思惑があるようで、面白いですね。


2008.11.11 au Music Player (3)

外出先で携帯電話の電池がなくなると、売店で千円ほどで売っている単三乾電池2本の電源を使っていました。これが携帯電話の電池には悪いのだそうです。携帯電話の普通の充電器がDC 5V出力で、auのポータブルチャージャーの出力がDC 3.6Vなのに対して、乾電池2本では3V以下だと思います。ニッケル水素電池を使うと多分2.4V程度なので、低い電圧で充電するのが良くないのかもしれません。携帯電話の中の充電回路がどうなっているのか分かりませんが、多分低い電圧にも対応しているに違いありません。でも、電話会社では純正のチャージャを使わない場合には保証できないと言うしかなありません。ですので、まずは純正ポータブルチャージャーの実力を試してみたいと思います。

と、ここまで書いて、以前にも似たような充電池を使ったことがあるのを思い出しました。2006年12月25日の日誌を見ると、USB接続リチウムイオン充電池(Linkage ACL-04W)の記事があります。残念ながら、この充電池は数回の充電で使えなくなり、ほとんど役に立たなかったのでした。あの当時は充電池はどれも寿命が短かったので何とも思わなかったのですが、優秀なエネループが出て、EOSの電池もまともになった現在では、あれではちょっとまずいですね。さて、どうなることやら。


2008.11.10 au Music Player (2)

au Music Playerで普通に音楽を聴いている時には、バッテリーの消費は特に問題なく、なかなか低消費電力だなぁと思っていました。4-5時間聞いていても、満充電のままといった感じです。ところが、中国語の勉強に使いだしたとたんに、1-2時間ほどで電池切れとなってしまうのです。理由はたぶん使い方の違いです。

音楽を聞くだけの場合、SDメモリーに入っているMP3データを連続的に再生するだけですので、携帯の中の音楽再生専用プロセッサ(たぶん非常に低消費電力)が時々SDカードからデータを読み出すだけです。大きな電力を消費するアプリケーションプロセッサは動いておらず、液晶画面も消えたままです。

中国語の勉強をするときには、停止と再生を繰り返したり、ちょっとだけ巻き戻したりします。アプリケーションプロセッサはキーが押されると、これを元に液晶画面に情報を表示したり、音楽専用プロセッサを動かしたり、SDメモリーからその都度データを読み出したりします。これが大きな電力を消費するようなのです。


2008.11.9 au Music Player

iPodの代わりに携帯電話のau Music Playerを使いだしてから一年ほどになります。ノイズキャンセリング・ヘッドフォンを購入して携帯電話につないで特急電車の中で音楽を聞いていたら、たまたまアメリカから英語の電話がかかってきて非常に聞き取りやすかったのです。それからau Music Playerを使うようになりました。騒音の中で英語の聞き取りをするのはつらいものがありますが、ノイズキャンセリング・ヘッドフォンを使うと見事に解決できるのです。英語の緊急な電話は、早朝の移動中に入ることが多いです。ヘッドホンから電話の着信音が聞こえますので電話を取り損なうことはありません。駅の構内や特急列車の中など騒がしい所もクリアに聞きとれます。ちなみにマイクは携帯電話のものをそのまま使っています。


2008.11.8 auポータブル充電器

ちょっと前のことですが、auの携帯電話の電池が一年ほどで充電不能となったため、販売店に聞いてみました。駅の売店でも千円ほどで買える乾電池式の充電器を使うと、携帯電話の電池の寿命を縮めるのだそうです。最近au Music Playerで中国語の勉強をしていますので、ほとんどずっと乾電池式の充電器を付けっぱなしにしていました。これが電池寿に悪いので、やめた方が良いと電話屋さんは言っていました。

ということで、au純正のポータブル充電器を買いました。他に選択肢はありません。

ポータブル充電器とはいうものの、かなりでかいです。これは1250mAhの充電池を内蔵していまして、安定した充電ができるだそうです。軽いので中身はスカスカだと思いますが、コードを巻きとれるように大きくしたようです。ポータブル充電器とはいうものの、DC 5V入力でして、これだけでは充電ができません。普通のACアダプタが別途必要です。

ポータブル充電器とはいうものの、充電できるのはどうやら1回半くらいのようです。携帯電話の予備の電池を一個持っているような感じで使うことを想定しているようです。

良い点は、携帯電話とポータブル充電器を一度に充電できることです。このように接続しておくと、まず携帯電話を充電し、その後でポータブル充電器の充電をします。


2008.11.7 パナソニックDMC-G1 (2)

パナソニックDMC-G1の不明点をがらくた総研さんに聞いたら、次のような回答を頂きました。使い勝手が良さそうです。

”マウントアダプターを使ってパナソ以外のレンズを装着した場合、menuの左キーを押すと拡大する範囲が選択でき、そのままmenuキーを押せば、そのエリアが拡大表示されます。是非試してみてください。”


2008.11.6 パナソニックDMC-G1

パナソニックDMC-G1が店頭に出ていたので、ちょっと触ってきました。思ったより小さくて、なかなかかわいらしいカメラでした。シネレンズを改造して使うことを想定して、分かった点は次の通り。

- EVFは良く出来ており、思ったより見やすいです。目にカメラを押し当てることにより、ブレ防止が期待できます。

- マニュアルフォーカス時には、純正レンズではMFアシストと言って、ピントリング回すとEVFが拡大表示になります。これは光学式のファインダーではできない技ですね。目の悪い人でも簡単にマニュアルフォーカスができます。

- メニューから”レンズ無しレリーズ”を可能にすると、レンズが付いていなくてもシャッターを切ることができますので、改造レンズが使えます。

- 電子接点のない改造レンズでMFアシストの拡大表示が使えるかどうかは分かりません。

- メカニカルシャッターは撮像素子とフランジ面の中間あたりにあります。つまり、フランジ面から10mm程度のところです。もっと奥にあることを期待したのですが、結構前にありました。フランジ面から10mm以上カメラ側に突き出すと、シャッターが切れません。ということはDマウントやCSマウントは無理ということですね。Cマウントなら大丈夫のようです。

既にがらくた総研では試写が始っていますので、近いうちに詳細が明らかになると思います。私はその後で、そして値段がもうちょっと安くなってから、考えたいと思います。


2008.11.5 サーバー容量不足

現在ksmt.comのサーバーには800MBのディスクしか確保できていませんので、それを超える約600MBは外部の無料サーバーに置いています。本日ksmt.comが残り20MBほどになり、危険なので2007年分を無料サーバーに移しました。約180MB。これで2007年一年分です。でも、たったこれだけ移しただけでも結構リンク切れが発生しているようです。全部の問題を発見して直すのは面倒なので、当面そのままにしておきます。今の時代では小さいサイズなので、一箇所のサーバーで管理したいものです。

今日では安価で容量無制限のサービスがあるようです。ただ、この前のBLOCKGROUPのように契約期間が残っているにもかかわらず、突然閉鎖というのが怖いので、当面は今のままで行ってもいいかなぁと思っています。株価暴落でスポンサーの広告が減ると、サーバーの経営も大変なのでしょうね、きっと。


2008.11.4 Angenieux 50mm 1:1.5 Type S21

ぶねさんに借りたアンジェニューのS21がすっかり気に入ってしまいました。50mmでこれだけ繊細かつ激しく滲むレンズは見たことがありません。私の好きなAstro Gauss Tachar 2/100mmとか、Super-six 1.9/4inch(これも借りた物)とかに勝るとも劣らないダブルガウスの味があります。もうすでに十分値上がりしているので、皆さんよくご存じのこととは思いますが。


2008.11.3 大道芸ワールドカップin静岡

11月1日に大道芸ワールドカップin静岡に行ってきました。静岡駅近くの商店街や駿府公園などでたくさんのレベルの高い大道芸が行われていました。被写体としても面白く、たくさんのカメラマンでにぎわっていました。写真など撮らずとも十分楽しめます。11月3日やっていますので、まだの方は一度行って見られればよいと思います。

静岡在住のぶねさんに案内していただいた上、Planar 2/110mmや、Angenieux S21やP1などを貸して頂き、楽しく撮影すすことができました。S21は評判通りなかなかのクセ玉ですね。開放ではハイライトのにじみが盛大に出て、楽しめました。エキザクタマウントのレンズをマウントアダプタを介してEOSに取り付けると無限遠が出ませんが、大道芸では無限遠は必要ないので特に問題はありませんでした。だいたい20mくらいまではピントが合うようでした。P1の場合には、ミラーの大きなEOS 5Dではミラーと衝突します。無理に撮影できないことはないのですが、壊すといけないので、すぐに撮影をやめました。ミラーが小さいAPS-C機を使うべきですね。Planar 2/110はシャープで、大いに余裕が感じられる写りでした。


2008.11.2 8mm, 16mm, 35mmフィルムのサイズ

すべてのレンズは目的とするフィルムまたは撮像素子の大きさをカバーするように設計されています。昔の8mm, 16mm, 35mmシネ用に設計された古いレンズを現代のCCDやCMOSなどの撮像素子で使う場合、設計時のフィルムのサイズを知ることが重要です。ところが、Web上にまとまった資料がないので、作成してみました。こう見るとダブル8は対角線でも5.46mmしかなく、非常に小さなフィルムだったことが分かります。シングル8でだいたい1/2.5型くらいです。16mmフィルムはスタンダードだと2/3型に近く、スーパー16mmでも4/3型よりかなり小さいようです。また、16mmは撮影時より映写時の面積の方が少し小さいようです。撮像素子は黄色く塗ってあります。



次のサイトを参考にさせて頂きました。
http://www.fujifilm.co.jp/history/dai3-06.html
http://takuki.com/gabasaku/CCD.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/16mm%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%A0
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%99%E7%9C%9F%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%A0


2008.11.1 わし

日本語で自分のこと(一人称)を”わし”と言いますが、中国語を聞いているとやっぱり”わし”と言っています。漢字で書くと”我是”。直訳すると”私は”という意味ですので、”わしは”に近いようです。”わし”は”私”から変化した言葉だとばかり思っていたのですが、案外中国語をそのまま借用しているのかもしれません。まあ、日本語の半分くらいは中国から借用した感じですので、驚くにはあたらないのかもしれません。

ある本に(本の名前は忘れました)、日本在住の中国人の方が書いておられたのですが、日本の年号である”平成”が中国の古典からの出典であることにたいそう驚かれたそうです。国の元号を外国の書物から決めるのはおかしいのではないかと。Wikipediaによりますと、「平成」の名前の由来は、『史記』五帝本紀の「内(内平かに外成る)」からであると書いてあります。日本の元号は伝統的に中国の古典からの引用ですので、いまさら驚くのはどうかと思いますが、言われてみれば確かに変な気もします。


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