EOS10D日記その15

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2006.12.31 千両

女房が会社の方に千両をたくさん頂いてきて、近所の方にお正月用に生けて頂きました。花瓶もお借りして。要はうちでは何もしていないのですが、写真だけでもと思い撮影。

ところが、撮影は大いに難航。この手の写真は慣れないので難しいですね。ストロボの当て方もよく分からないですし、露出も、ホワイトバランスも、コントラストもさっぱり分からん。課題山積み。


こちらは一輪挿し。うちの花瓶。合わないですね。銀色の水引の扱いがさらに難しい。トレーシングペーパー1枚しか機材がないとはいえ、もうちょっと工夫せにゃいけませんね。とりあえず、今日のところはこの辺で。

カメラ: CANON EOS 5D
レンズ: OLYMPUS OM MACRO 50mm 3.5(いつも使っているレンズです)
バック: トレーシングペーパー


2006.12.30 2007年の年賀状

やっと年賀状の絵柄が決まりました。難航しました。一足早く公開します。

良い年をお迎え下さい。


2006.12.29 ペンタックス67

ASAHI OPT.CO., JAPAN Super-Multi-Coated TAKUMAR/6X7 1:2.4/105 8441464

お蔵入りしていたペンタックス67用のレンズを復活させるべく、EOS用のマウントアダプタを製作しました。このような作業に慣れてきたので、一時間ほどで終了。とっても簡単ですよ。

EOSに取り付けた2.4/105。他にも4.0/55と4.0/200があります。


ペンタ67のフランジバックは85mmですので、44mmのEOSにつなぐには41mmの筒を作ればOKです。

材料:
1. ペンタックス67の中間リング。一番薄いものです。昔々その昔買ったもの。
2. 適当な太さのアルミ製フード。今回はニコンので作りました。500円。
3. EOSマウント。ジャンクのレンズから取り外しました。500円
4. 瞬間接着剤。小さなネジ(ジャンクのレンズのマウントについていたネジでOK)。

手順:
1. アルミのフードを適当な長さに切断。(41mm - 中間リングの厚さ - マウントの厚さ)
2. アルミのフードに1.5mmの穴を3箇所ドリルで開けて、小さなネジをねじこんで、中間リングを固定します。
3. マウントをフードに瞬間接着剤で貼り付けます。


するとこんなものが出来ます。今回は初めて計算どおり一発で無限遠が出ました。


ブロニカ・ニッコール75mmとの比較。6x7と6x6の差以上に違います。ブロニカがずいぶん頑張って小型化したんですね。多分。


ちなみに、ペンタックス6x7にはヘリコイド・エクステンション・チューブという便利なものがあります。2cmくらい伸び縮みする中間リングです。


今回の工作はこれが使いたかったために行ったものです。ついでにペンタ67のレンズも使えるようにしたわけです。


ペンタ67のヘリコイド・エクステンション・チューブ群を使って、大昔の大口径バレル・レンズを手軽に使おうという魂胆です。


2006.12.28 ブロニカs2アダプタ完成

この前テーラーホブソンのCopying M=1用に作ったプロニカヘリコイド->EOSアダプタですが、ブロニカ・ニッコールで使おうとすると、開放絞りしか使えません。とりあえずこの問題は保留にして、他のレンズをこのヘリコイドに取り付けようと思い、中間リングを購入。4個セットになっているのですが、一個意味不明のリングが。。。

これがブロニカS2用の中間リングセット。C-Aは両方バヨネットなのですが、用途が不明。C-Bはスクリュー(オス)とバヨネット(メス), C-C, C-Dは両方スクリュー。


何気なくC-Aにニッコールを入れてみると、あれま、マニュアル絞りになるではありませんか。うまく爪をひっかけてくれます。これで解決ですね。


C-Aを入れるとレンズがずいぶん前に出てしまうのですが、元々アダプタが短すぎたので、偶然ですが結果的に無限遠が出ました。もし最初から無限遠が出るようにアダプタを作っていたら、まずいことになるところでした。ラッキー。これから作る人は、C-Aリングを使うことを前提にした方がいいでしょう。(ひょっとして、私だけが知らなかった?)


完成したブロニカ->EOSアダプタ。かなりコンパクトです。


2006.12.27 美空ひばり2

美空ひばりがジャズを歌うレコードには、今の感覚ではジャズではないものが含まれます。ジャズの意味が昔はもっと広範囲をカバーしたのではないかと思います。当時はきっと(推測ですが)、クラシック音楽、民謡など日本古来の音楽、外国のポピュラー音楽全般=Jazzの分類しかなかったのではないかと思います。なんてことを思いつつ美空ひばりの日本語の歌を聞いていたのですが、これはもう完全に映画音楽ですね。クラシック、ジャズ、民謡といった分類はほとんど意味がなく、全部映画のための歌ですね。映画との関係抜きには美空ひばりの歌を語ってもしかたないと思いました。つまり、映画を見ていない私は黙っておけと言われているようでした。


2006.12.26 美空ひばり

先日からエラ・フィッツジェラルドのベルリンのライブを車の中で聞いてます。以前は収録されていなかった局が新たに入ったとのこと。聞いているうちに美空ひばりに似ている?(美空ひばりがまねしてる?)ことに気付き、検証すべく美空ひばりのCDを借りてきて聞いてみました。美空ひばりがジャズを歌うレコードには、確かにエラ・フィッツジェラルドの影響が感じられ、中にはそっくりのスキャットもあります。ただ、これは美空ひばりがエラの影響を受けたというより、編曲者またはレコード製作者がエラ好きだったと考えるのが自然だと感じました。美空ひばりは多分自分の趣味だけでレコードを作るような自由はなかったのではないかと思います。多分製作者側の意向が強かったのではないかと。美空ひばりが製作者の意向に完璧に答えることのできる天才職人であることは間違いありません。一度ライブ録音も聞いてみたいなと思いました。

それでは、エラが自分の好きなようにアドリブで歌っていたかというと、とてもそうは思えないところがあります。あまりにも良く出来たスキャットは事前に慎重にバンドと打ち合わせして練習したもののように聞こえます。エラもやはり与えられた構成の中で歌い上げる天才だったのかもしれません。あくまでも聞いた感想で、事実は分かりません。


2006.12.25 携帯電話とIPOD用の充電池

景品として携帯電話とIPOD用のUSB接続リチウムイオン充電池(Linkage ACL-04W)をもらいました。au用のケーブルが別売りだったのでしばらく放置していたのですが、最近携帯電話のバッテリーが怪しくなってきたので、ケーブル880円也を購入して使ってみたところ快適。これで出張中の電池切れの心配は当分なさそうです。もちろんiPodの充電にも使えます。iPod Shuffleは一年半ほど前に頂いて使わずにいたものがあったので、はじめて使ってみました。こちらも快適。


2006.12.24 KOMURA 135mm 2.8

ジャンクのコムラ135mm ニコンFマウントです。レンズには多少曇りや傷がありますが、安かったので購入。いかにも良く写りそうなレンズです。



絞りはプリセット式です。ニコンFマウントですが自動絞りではありません。


十分実用になります。軽くてなかなかいいです。


ヘリコイドが軽すぎるし、少々ガタついているのですが、特に大きな問題にはなりません。


2006.12.23 AERO-EKTAR 2.5 7 in

Kodak AERO-EKTAR f:2.5 7 in 178mm 5x5 EE9464 Made in U.S.A. by Eastman Kodak Co. Rochester. N.Y.

何だか良く分からずに、大口径のレンズが安かったので買ったのですが、後で調べると、元々とても安いレンズのようです。http://www.johndesq.com/graflex/aeromemorandum.htmに詳しい説明があります。 4群7枚で第4群が貼りあわせのダブルガウスタイプだそうです。http://www.xs4all.nl/~lommen9/aero/にTo determine the year of manufacturing, use the camerosity code, where C=1, A=2, M=3, E=4, Y=0 etc. EA= 1942と書いてありますので、私のはEEですから1944年製造ですね。案外古いもののようです。



前玉の直径は72mm弱です。レンズの前に取り付けられたフィルター枠が巨大なだけで、レンズ自体の大きさはゾナーとかオピックとかスピーディックとそんなに変わりません。


絞り値のプレートは非常にきれいです。前玉と後玉にはそれぞれシリアルナンバーが手書きしてあります。


全長12cmくらい。付属品として前後のフタ、フランジ。


こんな感じです。フィルター枠だけが大きいのが分かります。イモネジを数本抜けばもっと分解できるそうですが、どこにあるのか分かりません。


Back Focusは標準では122.8mmですが、この個体は122.7mmであることが手書きされています。無限遠固定で使用されることが多かったと思われます。


とりあえずプロラプターのヘリコイドにガムテープで貼り付けて暫定マウントを作成。


前から見るとEOSが隠れるほどの大きさです。重量は1.5Kg。重い。


2006.12.22 PENTACON 2.8/135

PENTACON 2.8/135 German Democratic Republic 8470937

ジャンクのペンタコン2千円也ですが、別にどこが悪いというわけではありません。マウント部分のガタつきというのがジャンクの理由ですが、これは手でネジを締めれば解決なので(Meyer Orestegorとまったく同じ構造)、要は人気がないだけだと思います。

EXAマウントをM42に取り替えるのが一番簡単ですが、適当な在庫がなく、39mmに変換。これでも似たようなもの。


以前プロラプター用んび作った39->EOSアダプタを流用すれば完成。


軽いレンズなので、この程度のアダプタで何ら問題ありません。


2006.12.21 禁煙23日目

まだ禁煙続いています。だいぶ慣れてきましたが、まだ時々、さぁ一服しようと思うときがあります。口寂しいので飴などのお菓子類が増えたのと、胃の調子が良くなったことで食事量が増えたので、体重が少し増えたようです。徐々に食べる量を減らして、少し運動を増やせれば理想的なのですが、どうなることやら。


2006.12.20 ブロニカ・ニッコール試写

ブロニカ・ニッコールは開放でも全然収差がないのかと思ったのですが、実際には結構収差があるようです。

EOS 5Dで撮影した無限遠の点光源の画面左端をピクセル等倍で切り出し。35mmでも結構収差が見えるので驚きました。昼間撮影しても開放では予想外にソフトな絵でした。やっぱり絞りが効くように改善しないといかんですね。ブロニカには標準レンズが何種類もあるので、気長に安いのを探したいと思います。


2006.12.19 ブロニカ・ニッコール

NIKKOR-P 1:2.8 f=75mm Nippon Kogaku Japan No.118848

せっかくブロニカのヘリコイドをEOSに取り付けたので、ブロニカ用にニッコールを試してみようと思い、安いレンズを探して購入。

Nippon KogakuとNIKONと両方あるのですが、Nippon Kogakuの方が古そうなので、こちらを選択。


この前作ったEOSマウントのヘリコイドにそのまま入ります。当たり前ですが。問題は絞りです。バネで引っ張ってやらないと実絞りにはならないようです。当面開放のみでの撮影。


なかなかいい感じですね。


EOSマウントはバックフォーカスの短いレンズ用に作ってありますので、ブロニカ用のレンズで無限遠は出いていません。エクステンションチューブで前に出して使います。チューブを付けるのは面倒ですし、内面反射やケラレも心配なので、暇ができたら無限遠の出るアダプタ作ろうと思います。


2006.12.18 マクロキラー 40mm

Kilfit - Makro - Kilar D 1:3.5/40 C Nr. 211-3701 Kamerabau - Anstalt - Vaduz Made in Liechtenstein

きれいで安いマクロキラー40mmがあったので購入。似たようなのが2本あったのですが、Dはヘリコイドがどんどん伸びて等倍あたりまで接写できるのでDに決定。もう一本のEはあまりヘリコイドが伸びず1/2倍程度まで。エキザクタマウント。無限遠時の後玉の位置から、EOS 5Dでは到底無限遠が出るとは思えませんが、多分2mくらいまでは焦点が合うのではないかと思いました。実際には1mくらいまでしかピントが合わず、ちょっと思惑がはずれました。しかしながら、どうせマクロしか撮らないので問題ないでしょう。

新品同様です。リヒテンシュタイン製です。


無限遠の状態。エキザクタマウントの後端より1mmほどレンズがカメラ側に出ています。エキザクタマウントの後端ですらEOS 5Dのミラーとぶつかりますので、レンズを1mm以上前に出す必要があります。


最大まで伸ばしたところ。ずいぶん伸びますね。


グリースが見えるのはゴミが付きそうで気持ち悪いのですが、他の人の写真を見てもこうなので、どうやらこれで普通のようです。


EOSに取り付けたところ、小さくて軽くていいです。


今回は専用のマウントアダプタを製作しました。マクロキラー付属の金属製キャップからメスのマウントを切り出し、EOSのマウントの内径にヤスリで太さをそろえて、金槌で打ち込みながらフランジバック調整をするというものです。ずいぶん凝った作りにしたものの、結局ミラーとの干渉で1mより向こうにはピントが合いません。それでもレンズに全く傷をつけずに取り付けられたのは成功でした。


サンプル画像。左手の爪がヤスリで削れてしまったところ。


ペン立て。一応ちゃんと写っているようです。


2006.12.17 KIPTAR 1:2,3/130

ISCO-GÖTTINGEN Germany KIPTAR 1:2,3/130 9131873


工業用のレンズのようです。名前が面白くてレンズがきれいで、ほとんどタダなので購入。蛇腹を取り付けてEOSで撮影可能にしたところ。130mmのくせにフランジバックが異常に短く、これでも無限遠が出ません。逆テッサー(前が貼り合わせの3群4枚)なのですが、後玉をひっくり返すと少しバックフォーカスが伸びて無限遠が出るようになります。但し収差が増えてソフトになります。





こんな刻印です。


分解するとこのようになります。レンズの曇りはすっきり取れました。中玉の凹レンズを落としてしまい、ちょっと端が欠けてしまいました。最近落下が多いので、気をつけなきゃ。


筒が2重になっています。機械に取り付ける都合でしょう。絞りもシャッターも何もありません。


これだけ太いレンズが入るヘリコイドはないので、レンズのお尻に39mmのネジを取り付けて、蛇腹が使えるようにしました。オリジナルのレンズ配置ではEOSでは無限遠が出ず、マクロのみ。後玉を逆に取り付けると無限遠が出ます。


2006.12.16 クリスマス・イルミネーション

懸案のクリスマス・イルミネーションのQTVR撮影に夕方から新宿に出かける。そこそこ混んでいるが、大混雑というほどではなく、撮影には適当な混み具合。私のQTVRの場合、イルミネーションと同じくらい通行人も重要です。

http://www.ksmt.com/panorama/061216shinjuku/061216shinjuku.htm

今回は手持ちで夜景を撮影する為の秘策をいくつか考えて行ったのですが、新宿は夜でも十分明るく、秘策を使わなくても、普通に手持ちで撮影できてしまいました。一応考えて行った秘策を公開します。

1. せっかく暗いのだから、スローシャッターで思い切りブラす。泥酔または脳貧血で倒れる時のイメージ。今回実施。
2. Sigma8mmはF4.0で暗いので一段明るい15mm F2.8を使う。今回実施。
3. 街灯の鉄柱など細い柱にカメラを押し付けて固定する。これで1秒でも問題なく支えられます。今回は適当な柱がなく中止。
4. ISO 1600まで上げる。誰でも思いつくことですが、結局ほとんどこれで撮影。

今日は無風だったのですが、風で被写体ぶれを起こすのも効果的なので、その時は2.ですね。 


2006.12.14 禁煙16日目

禁煙継続中。ガムやら梅干(スッパイマン)やら飴やら昆布やらチョコレートやらでごまかしている関係上、体重増加の兆し。胃の調子が良くなったせいかお腹がすいて困ります。


2006.12.13 Sonnarのフード

以前300円で買ったバカでかいフードがゾナー180mm F2.8に偶然ぴったり合いました。厳密にはちょっと違うのですが、フードをねじ込むとしっかりと固定できます。

マウント改造用にたくさん買ってある安い(500円以下)金属フードですが、結構役に立ちます。


ちょうどいい長さです。


ちなみにキャップも付けられます。


2006.12.12 Sonnar 2,8 180

Sonnar 2,8 180 7082135 Carl Zeiss Jena (ペンタコン シックス)

ジャンクでただ同然で買った大きなゾナーですが、特に大きな不具合はありません。ヘリコイドが硬くてピント合わせが筋トレのようなのと、後玉が汚いのと、外観に傷が多いだけです。

7082001から7082500の500本のSonnar 2,8 180mmが1959年2月にP.-six用に受注され、1965年10月に製造(納品?)完了しているようです。


サイズは巨大。口径70mm, 長さ120mmほど。


EOSに取り付けるとこんなプロポーションになります。案外バランスは悪くありません。


絞りは問題なし。ヘリコイドは非常に硬いですが、一応ちゃんと回りますし、無限遠も問題ありません。


EOS 5Dで雨の中、開放で試写。全く問題なし。


ピクセル等倍に拡大。いいんじゃないでしょうか。微妙なフレアは後玉の汚れのせいかもしれません。」


こちらもピクセル等倍。ピントは良く見えるので、案外使いやすいレンズですね。外観は扱いにくそうですが。


2006.12.11 Protarlinse 412mm

Protarlinse F=412mm D.R.P. 56109 Carl Zeiss Jena No 47071

1901年2月に47070から47084までの15本生産されたうちの一本です。刻印が変わっていたので購入。たった五千円でした。レンズヘッド一個だけですので、これだけ買う人はいないのでしょうが、それにしても安い。レンズはきれいです。何となく偽物っぽいので期待したのですが、製造番号を見る限り本物のようです。偽物って探すとなかなか無いものですね。

再塗装? それともオリジナル?


刻印の拡大。


プロターリンゼ VII類はネジが統一されているので、手持ちの鏡胴にそのまま入ります。クラウスの412mmと完全に互換性があります。


2006.12.10 テーラーホブソン 4 inch F2.0

テーラーホブソン 4 inch F2.0ですが、ヘリコイドに入れる作業中に絞りが壊れてしまいました。絞りブレードが1枚ぐちゃぐちゃになっています。これが邪魔で絞りを開けたり閉めたりできないばかりか、他のブレードを壊して行きます。ところが、工業用のレンズは一般に分解が容易ではありません。狂うことを恐れるためか、素人では分解できない構造になっています。このままでは絞りを直すことができません。


普通にコンパスでネジを回そうとしても無理です。必殺金槌もダメ。困り果てたのですが、絞りを直さないと全く使えないため、やむを得ず錐を金槌で叩き込んで、レンズを止める金具を叩き切る作戦を取りました。これはあっけなく成功して、やっとレンズの分解に成功。どうやら、レンズの口径に対して、留め金の強度が足りず、回すことが出来なかったようです。


曲がったブレードをラジオペンチで強引に引き抜きました。ブレードの枚数が多いので、1枚くらい抜けても特に問題ありません。


ブレードを抜いた後。何枚か曲がっており、少しいびつな形の絞りですが、大きな問題はなさそうです。


レンズを分解したついでに内部構造を調べてみました。カメラ屋さんの話では工業用のオピックとのことでしたが、写真用のオピックとはちょっと違いました。普通のオピックは4群6枚ですが、これは4群8枚です。一番前と一番後のレンズが貼り合わせになっていました。


試写してみると、ブロニカのヘリコイドは大変優秀で、使っていて気持ちの良いレンズになりました。開放だと中央付近はシャープですが、光が滲んでいます。


周辺は大きく流れています。このレンズは大変イメージサークルの小さなレンズだったことが確認できました。普通の写真レンズはイメージサークル内ではシャープで、イメージサークルの外では真っ黒なのですが、このレンズは全然違います。周辺は明るくても激しく流れます。


2006.12.9 ブロニカのヘリコイド

古いレンズのテスト用にブロニカS2を使っている人が多いらしいのです。ブロニカS2などの古い機種はフォーカルプレーンシャッターで、分離型のヘリコイドを使うためです。ヘリコイドもシャッターも付いていないバレルレンズでも、ブロニカS2のヘリコイドの先のネジに押し込めば撮影OKです。ブロニカS2は結構安いのが出ているのですが、あまりの重さに怖気づいて買うのをやめました。その代わりにヘリコイドだけ購入。EOS 5Dに取り付けて汎用ヘリコイドとして使おうという作戦です。


第一弾はTAYLOR-HOBSONの4 inch F2.0です。このレンズはヘリコイドがないので岸本式蛇腹で使っていたのですが、工業用レンズであり、その特殊な性能が把握できず、うまく使いこなせませんでした。ブロニカのヘリコイドに入れて解明しようという目論見。


ミノルタの135mm F3.5のフードがブロニカのヘリコイドとぴったり合いますので、これをマウントアダプタの材料として使用。無限遠が出るように適当に切断して、ジャンクレンズから取り出したEOSマウントを貼ります。


これをブロニカのヘリコイドにかぶせて、適当なネジで止めれば完成。テーラーホブソン 4 inch F2.0のネジはブロニカのヘリコイドのネジとほぼ同じなので、そのまま
取り付けられます。何気なく入れてみたら、いきなり取り付けられたので驚きました。厳密にはネジのピッチが違いますが、落下しない程度にはできます。


こんな感じ。今回はじめてネジ止めを採用。今までの瞬間接着剤止め、またはガムテープ止めよりは格段にスマートです。アルミのフードは柔らかいので、ネジを切る必要はありません。1.5mmの穴をドリルで開けて、適当なネジをねじ込むと、十分きいているようです。


ヘリコイドに絞り連動ピンがついていますが、これがあると無限遠が出ませんので、取り外しました。いつでも簡単に取り付けられます。


2006.12.8 禁煙10日目

禁煙10日目。今のところ続いていますが、まだ休憩になるとちょっと一服と思ってしまいます。禁煙に対してそれほど苦労することはないのですが、これが逆にくせものです。何とかもうちょっと続けて喫煙の習慣を忘れるところまで持っていきたいものです。


2006.12.6 セミコン・ジャパン

15年くらい行っていなかったセミコンジャパンの見学に幕張メッセに行ってきました。お客さんがうちの会社のチップをのせたシステムのデモをしていたため。昔はそんなに面白いと思わなかったのですが、今回は非常に面白かったです。特に、液晶テレビ用の巨大な硝子板を搬送するロボットは圧巻でした。全長10mはあろうかという大きなロボットが2800mm x 2300mmほどの硝子板を抱えてかなりのスピードで腕を動かすのは迫力満点でした。一般に工業用ロボットの類は動きが面白くて、ついつい見入ってしまいます。


2006.12.3 Edixa-Xenon 1,9/50

Edixa-Xenon 1:1,9/50 Schneider-Kreuznach 11269963

XenonでEOSで無限遠の来そうなものを探していたところ、Edixa-Xenonというのが見つかりました。M42マウントです。絞りがネバるのでジャンクとして購入。

前群分離型のダブルガウスです。この構成でF1.9なら優秀なはずです。


簡単にバラバラに分解できます。分解する人のことを考えた設計で好感が持てます。清掃すると光学系はほぼ完璧になったのですが、組み立て中に一番前のレンズを落としてしまい、端が欠けてしまいました。ショック。


M42-EOSアダプタでEOS 5Dに取り付けると、予想通りミラーと干渉します。レンズの最後尾をヤスリで少し削ると解決します。ミラーが当たるのはレンズの上部だけですので、上半分だけ削ればOKです。


削り終わったところと、カメラに取り付けたところ。市販のM42-EOSアダプタを使っているのに、どういうわけか無限遠が出ていません。組み立てるときに間違ったのかもしれません。


2006.12.2 Meyer Orestegor 4/200

オレステゴール(Exaktaマウント)がジャンクで出ていたので購入。レンズの構成は5群5枚。http://www.praktica-users.com/lens/mlenses/morp4_200.html に断面図があります。ゾナータイプですね。



ジャンクにした理由はマウント部分のガタつきだとカメラ屋さんが言ってました。確かにExaマウントがぐらぐらなのですが、ただネジを締めればいいだけなのに何故締めて売らないのか不明。光学系と外観はきれい。


至って簡単な構造なので、一瞬でここまで分解できます。ネジを手でまわせば、簡単にマウントを取り替えられます。2群と3群は縁で接触しており貼りあわせかと思いましたが、どうやら分離のようです。割と近代的なエルノスター・ゾナー型ですね。


Exaktaマウントだとミラーがぶつかるので、M42に取替え。M42のオスを瞬間接着剤で貼っただけ。


M42のオスはタムロンのTマウント望遠レンズ(ジャンクで300円也)から流用。


M42-EOSアダプタを介してEOSに取り付けたところ。無限遠はOKですが、無限遠よりだいぶ向こうまで行きます。


EOS5Dのピクセル等倍。レンズ構成通り、ゾナーに似たすばらしい解像度です。


2006.11.29 APO-LANTHAR

押入れに眠っていたアポランターを出してきて、直進式鏡胴に装着してみました。ネジは元々39mmなので、ネジのピッチは多少違いますが、そのまま取り付けられます。

VOIGTLÄNDERです。Äが書けるようになったので書いてみただけです。


点光源テスト。ふわっとした滲み方ですね。広大なイメージサークルがあるので、5Dの画面ではどこでも同じ形です。


2006.11.28 オルソメタ オリンパスOMマウント

お蔵入りしていた2本目のオルソメタのマウントを作成しました。今度はオリンパスOMマウントにしてみました。

理由は、オリンパスのオート・エクステンション・チューブをヘリコイドの代わりに使いたかったからです。


ベローズ専用マクロ用のチューブで、ワンタッチで65mmから116mmの間で任意の長さに調整できます。ジャンクのズームレンズから鏡胴だけ取り出して使ったりしたのですが、やっぱりこれを試さないわけにはいきません。


前から見たところ。


OM-EOSマウントアダプタ、オートエクステンションチューブ、ケンコーテレプラスの中身を抜いた筒、オルソメタという順でつながっています。


最大ここまで伸びます。長い。

試写してみたのですが、はっきり言って失敗でした。これだけで焦点合わせをするのは難しいです。伸び縮みがスムーズではありません。あくまでもヘリコイド付きのレンズのチューブとして使うものでした。

ところで、オリンパスマウントはレンズのロック解除ボタンがレンズ側にあるので便利なのですが、反面マウントだけを取り出して古いレンズに使うのには向いていません。マウント部のロック解除ボタンを壊すわけにいかないためです。


2006.11.27 ゼンザノン 1:3.5 f=150mm

ZENZANON 1:3.5 f=150mm Zenza Bronica Japan No. 15013719
ジャンクで安く買ってきたものの、どうやってマウントを作るか分からず放置していたゼンザノン150mm 3.5ですが、やっとマウントと作りました。ヘリコイドがない点、自動絞りしかない点、マウントの後ろがやたらと出っ張っている点などがマウント自作の障害となっていたのでした。そもそもオリジナルのブロニカs2のヘリコイドを買えばいいのは分かっているのですが、いいのが見つかりません。

この写真ではきれいに見えますが、そうでもありません。


結局39mmのLマウントをガムテープで固定する方法になりました。どうしても手持ちのヘリコイドには入らない。


ちょっと分かりにくいのですが、マウントの内面に一本ビスを打って、自動絞りレバーをひっかけて、実絞りにしました。


岸本式蛇腹に取り付けて完成。フードはキノ・プラズマット同じものが使えます。

ところで、このレンズの構成が良く分かりません。レンズを分解できないので前から反射を見るしかないのですが、4群5枚のように見えます。Webでは正確なことは分かりませんでした。どうやらノリタ光学が製造した初期のゼンザノンのようなのですが。


2006.11.26 ROSS TELECENTRIC

ROSS LONDON No 93906 TELECENTRIC 1:6.8 11 IN

最近デジタルカメラにはテレセントリックなレンズがいいと言われますので、その語源となったと思われるロスのテレセントリックを試してみました。


いったい何時頃のレンズか分かりませんが、戦後かもしれません。マウントがM42と同じスクリューであるのと、多分後玉の内側にだけコーティングがかかっているようです。後玉の内側の拭き傷が結構激しいのですが、コーティングが弱いためだと思われます。


このレンズ、全長約11.5cmの細長いものですが、M42のネジのフードとマウントアダプタのようなものがついています。


フードとマウントアダプタをはずすと、全長83mmほどです。


前玉の口径は42mmほどです。


手で完全に分解できます。元々のマウントは44mmスクリューで、それを一旦46mmに変換し、さらに42mmに変換してあります。理由は不明。


前玉は3枚貼りあわせです。2群5枚。最初ビステラーなどと同じ2群4枚だと思っていたのですが、レンズの側面を見ると3枚でした。


私の蛇腹にはそのまま取り付けられます。このくらいで無限遠です。焦点距離28cmに対して、フランジバックが18cm程です。レンズの後端からは約15cmで案外短いですね。


点光源を写して見ると、すごい色収差です。ちょっとチルトが入ってしまっているかもしれませんので、その分差し引かなければなりません。


2006.11.25 直進式Ica Periskop Alpha

直進式鏡胴にIca Periskop Alphaを装着してみました。このレンズの焦点距離はだいたい135mmなのでmぴったりです。

前から見た姿。このレンズはメニスカス2枚玉のぺリスコープタイプで、絞りを開けた時のソフトさが秀逸です。


縮めたところ。無限遠よりはるかに向こうまで行きます。

伸ばしたところ。相当マクロもききます。


いつもの点光源テスト。開放F5.6位。このレンズは1:11と刻印してあるくせに、F6.3まで目盛りがあり、さらにF5.6位まで絞りを開けられます。豪快なにじみです。しかし中心の明るい点は結構小さく、ソフトな中にもピントの芯が残るようです。


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