EOS10D日記その9

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2006年4月15日 ペッツバールはよく写る

Dallmeyer LONDON 3Dを前にテストした時にはマウントの作り方が悪くてハレーションがひどく、写真になりませんでした。海苔の缶はアイデアは良かったのですが直線部分が長すぎてどうしても内面反射を抑え切れませんでした。そこでマウントを作り直して再度挑戦。今度は一応写真関係の部品なのでうまく行きました。結論としてペッツバールの人物用レンズは良く写ります。ただし、このレンズは1909年以降のもので、テッサーとかヘリヤーより後のものです。ちなみに、ペッツバールとはペッツバール教授が1839年(天保10年)に設計したレンズで、その頃のダゲレオタイプのカメラに使われていたシュバリエの風景用レンズに比べて20倍以上も明るかった(”写真レンズの歴史”参照)。


とりあえずのガムテープで仮止めですが、いつも使っている蛇腹に取り付けられるようにしましたので、持ち運びが大変便利になりました。前は全長40cmほどもありましたので。


逆光の八重桜ですが、ちゃんと写っています。この前はフレアで真っ白でした。


コントラストも結構あります。


明るい空が入っても大丈夫。深いフードをつけています。この前は内面反射が大きく、フードでは改善しませんでした。


ピクセル等倍画像。これほどきれいに写るとは思いませんでした。今日は時間がなくて作品は作れませんでしたが、来週にでもこのレンズで作品に挑戦してみたいと思います。


April 14, 2006 Making Odawara Castle

The QTVR of Odawara Castle (http://www.ksmt.com/panorama/060409odawara/060409odawara.htm) is strange, the roof is in the air. Why ? It's actually pretty natural. Let me illustrate.
小田原城のQTVRで屋根が空中に浮いているのが不思議だと思われる方もおられると思いますが、この条件ではどうしてもこうにしかできません。既にご存知の方も多いとは思いますが、念のため解説します。

I should take pictures like this. Most of the castle is in the blind side from my camera. Only some small portion of the roof is visible. After stitching images into QTVR, it looks something like the right hand side picture. The roof must be in the air.
左の絵のような状況で撮影していますので、どうしてもお城のほとんどの部分は写すことができません。屋根の先っぽの部分だけが写ることになります。QTVRにスティッチした後では、どうやっても右の絵のように天井は空中に浮いてしまいます。


Frame of the fence are almost at the height of our eyes. If you take pictures from the height, the frame blocks your view. You can avoid this easily by raising your camera high above your head.
小田原城の場合、フェンスの鉄枠がちょうど目の高さのあたりにあります。目の高さで撮影すると鉄枠が邪魔で景色が写りません。頭上にカメラを差し上げて撮影すると簡単にこの問題を解消できます。カメラをフェンスの外に出すのは危険なので止めましょう。


2006年4月13日 ICAR 1:6,3 f=13,5cm

Carl Zeiss Jena Nr. 578132 ZEISS-ICAR 1:6,3 f=13,5cm 1923年(大正12年)製のICARです。ICAのレンズはなぜか欲しくなります。今まで買ったのが成功だったせいです。ICAのレンズを集めていてICARを持っていないのはまずいと思い購入。ICARは単なる普及品の三枚玉のようにしか見えなかったのですが。

Icar 182という名の乾板カメラについていました。


ちょっと見たところは、普通のプレートカメラです。カメラの状態は良い。ただ、ボディーを使わない私にはもったいないのですが。


Icaのロゴが見えます。


シャッターは快調で、大変美しい保存状態です。


レンズは汚れていたのですが、傷はなく、3枚玉ですので簡単に清掃できました。張り合わせ面がないのでバルサム切れの心配はありません。


驚き1: バヨネットマウント
最初に驚いたのは、レンズをはずそうとした時です。普通はレンズボードに穴にレンズの後部を通して、後ろからメスネジで締めることによりレンズが取り付けられているのですが、このカメラにはそれがない。後ろから見ると、穴にレンズが入っているだけで、メスネジが存在しない。四隅のビスをはずしてみたのですが、これは蛇腹をレンズボードに固定するためのもので、レンズとは関係ない。

カメラを前からもう一度良く見ると、シャッターダイヤルの後ろに見慣れないレバーがあります。そうです、これはバヨネットマウントのレンズ交換式カメラだったのです。

このレバーを押すと、レンズがはずれます。レンズを取り付ける時は、穴に入れて左に少し回すだけです。カチッと音がしてロックされます。今の一眼レフと全く同じです。バヨネットマウントが簡単な構造にもかかわらず大変スムーズだったので驚きました。


驚きその2: 水準器が動く
80年以上前のカメラですが、水準器の中にはまだ液体も気泡も入っていて、機能しています。これはちょっと驚きです。後で取り付けられた水準器かもしれませんが、それじゃ話がつまらないので、ここはオリジナル水準器と断定します。


2006年4月12日 大正3年(1914年)のテッサーの続き

テッサーの謎の件、冩楽彩の画像掲示板に問い合わせましたところ、 わずかな時間でたくさん回答を頂きました。
”250935から始まるロットでICA AGのKunstlerkameraに付いていたレンズですね。”
とか
”テッサーの名前が付く以前のテッサーは、Zeiss Anastignat1cと呼ばれていたものがf4.5で、、、、”
とかで初期のテッサーにまつわる情報を得ることができました。要は、Tessar 4.5は1902年の特許取得以前に既に存在したということです。特に発見でもなんでもなかったようです。クラシックカメラやレンズのご興味があれば、 冩楽彩をのぞいてみることをおすすめします。


2006年4月11日 大正3年(1914年)のテッサー

Carl Zeiss Jena Nr 250943 Tessar 1:4.5 F-18cm DRP
古いテッサーです。特に絞りのレバーの形が変わっています。これが固くて絞りを変えるのに一苦労です。ツアイスのシリアルナンバー表から1914年製造であり、非常に古いものなので購入。後玉に小さなキズはありますが、他はほぼ完璧でたったの6300円は安い。きっとF4.5のテッサーが出た直後のものだろうと期待したのでした。ところが家に帰ってF4.5のテッサーが出た時期を調べていると、おかしなことに気がつきました。ルドルフ・キングズレークの”写真レンズの歴史”という本では1902年に完成した当時のテッサーはF6.3で、1917年にF4.5が出たと書いてあります。しかしこのレンズは1914年製にもかかわらずF4.5です。どちらが正しいのかは分かりませんが、小さな発見に(もしかしたら大発見)に満足したのでした。いずれにしろ、私にとっての掘り出し物であることは間違いありません。


前玉にはほとんどキズはありません。刻印もはっきり見えます。


250945かとも見えますが、良く見ると250943です。


後玉にシリアルナンバーの下4桁が刻印されており、安心。きっとすごい高級品だったのでしょう。


全部バラバラになるので、清掃は簡単。最初は汚れていましたが、みごとにきれいになりました。


Xenar 21cmと同じネジで、マウントアダプタは流用できます。


2006年4月7日 明治38年のヘリヤー

Voigtlander&sohn, Braunschweig No 82853 Heliar 18cm 1:4.5 D.R.P. 124934
見慣れない形のバレルのヘリヤー18cmが以前からショーケースにあるのは知っていて気になっていたのですが、シリアルナンバーを確認して驚きました。82852というのは1905年(明治38年)製造です。D.R.P. 124934のヘリヤーは1900年に開発された最初のもので、左右対称型です。開発後5年しかたっていません。テッサーが1902年の開発ですから、その3年後ですね。(”写真レンズの歴史”からの受け売りです)


刻印が前玉ではなく絞り輪にあるので、変わった外観の原因のようです。ずいぶんはっきりした刻印です。刻印撮影用にレンズを全部はずしたところ。

 
木製のレンズボードに木ネジで止められています。レンズは汚れています。前玉には最近ノコギリで切られたと思われる部分があります。前玉がどうしてもはずれないので強引に開けようとして前のオーナーが切込みを入れたのでしょう。これが外観を大きく損ねており、骨董品としての価値はほぼゼロです。それに加えて、レンズが汚れているし、前玉は開かないし。おかげでずいぶん安く買えました。古いヘリヤーとしては破格です。私が見た感じでは、ちゃんとした工具を使えば前玉は簡単に外れそうです。前玉がはずれれば、レンズが清掃でき、多分完璧な光学系になります。ということでお買い上げ。

 
まず、後玉とそのすぐ前にあるネジをはずします。これらは手で簡単にまわせます。そうするとマウント用の外枠がはずれ、アルミの絞り輪が露出します。この状態で、後ろのネジ部分をゴムをかませた万力に挟んで、前玉をパイプレンチで回せば、一発で分解できました。右の写真は、ガムテープで44mmスクリューを取り付けた暫定マウント後の姿。


全部ばらばらにしたところ。ちょっと拭いてやると、予想通りキズひとつない完璧な光学系です。絞りも問題ありません。撮影が楽しみ。それにしても前玉枠の切り傷が痛々しい。


2006年4月6日 普通の写真のパノラマ合成

普通のコンパクトデジカメで全自動で撮影した写真をパノラマ合成して高解像度の画像を作ってみました。


2006年4月3日 Leitmeyr Sytar 24cm

G. Leitmeyr Munchen Doppel Anastigmat Sytar 1:6.3 f-24cm
G. ライトマイヤー(ライトメーヤー、ライトメヤー、ライトメイヤー) ドッペル アナスチグマット シター(シタール)

これもWebを検索しても意味のある情報は得られません。名前がゲルツのSyntorに似ているので、CelorやDogmarのようなダリアート型(外2枚が両凸、中2枚が両凹)かと思ったのですが、分解してみると4枚とも全部メニスカスでした。中の2枚のレンズはかなり厚いです。バレルレンズでかなり古そうでですが、年代を特定するてがかりはありません。マウントのネジは47mmほどで、中途半端です。レンズはちょっと見はきれいですが、良く見ると前玉に点状の小さな傷が無数にあります。傷ではなく気泡かもしれません。

刻印部分は少し塗装がはげていますが、はっきり読み取れます。


古そうな感じです。


4枚のレンズは手で簡単にはずせます。清掃は至って簡単。外側の2枚は枠からはずれます。中の2枚のネジで外のレンズを固定しているタイプです。マウントを作るのに適当な材料が見当たりません。考えてみます。フィルムバックも24cmくらいありますので相当前に出さないといけません。


2006年4月2日 ACOMARの正式マウント

昨日ACOMARをテストしたところ(http://www.ksmt.com/panorama/060401chidori/060401chidori.htm)、優秀なレンズであることが分かりました。暫定マウントはガムテープの接着が甘く、レンズの落下を招いてしまいました。思ったよりも良く写るので長時間持ち歩いたせいもありますが。強固な真鍮の枠に守られて、幸いレンズにダメージはありませんでしたが。


ガラクタ箱の中にぴったりの枠があったので、これに44mmのリングを瞬間接着剤でくっつけて完成。

 
レンズをぎゅっと押し込んでおしまい。ネジもなにもありませんが、あまりにもぴったりで簡単にははずれません。先週3個買ったミランダの44mmの中間リングは早くも品切れ。


2006年3月31日 RUO ANASTIGMAT ACOMAR 1:4,5 F=18cm OPT-WERKE RUDERSDORF-BERLIN No 3438

正体不明のレンズ。Webではヒットしません。テッサータイプのレンズで、良く写りそうです。特異な点としては、1)ヘリコイドが付いている。 2)絞りが1群と2群の間にある。エルマーにもこのタイプがあるようです。テッサーは2群と3群の間。

結構大きなレンズですが、奥行きは薄いです。


ヘリコイドで1センチ以上レンズが移動します。


ヘリコイドを縮めた状態と、伸ばした状態。


一番左のレンズが張り合わせです。前玉1枚、後玉3枚です。


暫定マウント作成。所要時間約10分。ガラクタを適当にくっつければ出来上がりです。これでだいたいフィルムバックが18cmになります。無限遠を出す必要は全くありません。蛇腹の伸び縮みする範囲(6−7cm)のどこかに無限遠があればOKです。


2006年3月30日 Voightlander & Sonn A-G Braunschweig Kollinear 18cm 1:6,3 No 156417

1920年(大正9年)製造のコリニアです。”写真レンズの歴史”に第三の同時発明として登場します。第一の同時発明は1866年のラピッドレクチリニアとアプラナット、第二の同時発明は1892年のフォン・フーフとルドルフの3枚張り合わせアナスチグマット(後のダゴール)。そして第三の同時発明がダゴールのレンズの凹凸を逆にした3枚張り合わせのダブルアナスチグマットであるシュタインハイルのオルソスチグマットとフォクトレンダーのコリニアです。

外観は使い込まれており刻印もすりきれて肉眼では見えませんが、ルーペで見るとはっきり読み取れます。レンズも周辺はかなりバルサム切れを起こしています。しかし、レンズの中心部分は何とか使えそうな感じです。焦点距離も18cmを使いやすく、大きさも手ごろなので購入。同じ大正9年製造のダゴールとそっくりの外観です。痛み方がずいぶん違いますが、後ほど比較してみたいと思います。それが目的で買ったとも言えます。刻印を拡大すると、

Kollinear 18cm 1:6,3

No 156417 Voigtlander

& Sonn A-G

Braunschweig

繋げてシャープネスを思いっきり上げてみました。少しは読みやすいでしょうか。あまり変わりませんね。古文書の解読みたいですね。


3枚張り合わせの同じレンズか2個ついているだけです。


ネジは43mmなので、私の大きいほうの蛇腹にそのまま付きます。ダゴールが39mmだったので、こちらの方が少し大きい。


2006年3月27日 ミランダのエクステンションチューブ

Perken OPTIMUSとHeliar 15cmのオスネジが43mmだったので、最近の岸本レンズシステムの標準マウントは43mmになっています。以前偶然代々木カメラで43mmのエクステンションチューブがあることを教えてもらい入手したのですが、使い切ってしまいました。仕事のついでに代々木カメラに探しに行ったところ、後1セットだけ残っているとのこと。前はチューブだけだったのですが、今度のはMIRANDA MOUNT -> C MOUNTのアダプタ付です。43mmのチューブはミランダ用だったのです。初めて知りました。でも、この3本を使い切ったら後はないので、考えなきゃいけないですね。



4本セットでした。


2006年3月26日 ベリートとクセナーのマウントアダプタ製作

ベリートとクセナーのメスネジが失われていますので、うまくマウントアダプタが作れませんでした。そこでムサシお勧めのプラスティックのパテに挑戦してみました。これは思ったよりうんと難しいですね。

計画:

 
オスネジよりも直径が2mmほど大きな筒(この場合ジャンクのフード)の内側にプラパテでメスネジを作りこむ。パテは東急ハンズで700円ほどで買った2剤混合型。

ポイント:
 
パテを粘土のようにこねて、縄文土器のようにオスネジの回りに巻きます。このとき、オスネジとの間にシリコングリースを塗って後ではずれるようにすること。さもなくば完全に接着されて取り外せなくなるとのこと。シリコングリースがないので、手近にあったハンドクリームで代用。(これは失敗でした。) パテは右の写真のように棒状です。金太郎飴のように2層になっており、分離しているときには固まりません。付属のヘラで必要なだけ切り取って、手でこねると10分後に硬化します。

実施:
 
パテを巻いたオスにフードを押し付けると、見事に不要なパテが切り取れたのでした。パテはみるみる硬化していきます。それに伴い心配になってきました。本当にできたメスはうまく抜き取ることができるのでしょうか?

不安的中:
 
不安は見事に適中しました。一旦硬化してしまうとどうしても抜けません。金槌でたたくと、パテはレンズにくっついたままで、フードの方が外れてしまいました。理由は、
(1) バセリンはパテに吸収されてしまいダメ。まともなグリースが必要。
(2) ネジを平板を接着した場合、ネジの方が表面積が大きいので接着力が強い。
(3) 固いもの(この場合レンズ)と弾力性のあるもの(フード)を接着後に引き剥がす場合、弾力性のあるほうから剥がれる。
(4) パテをネジの上だけにつけないとダメ。右の写真はクセナーの場合ですが、オスネジの奥のくぼみにパテが入ってしまっています。これではいくらグリースを塗っても、はずれるわけがありません。
(5) あまり強く圧着してはいけない。今回はフードの弾力を利用して思い切り圧着したのも取れなくなった原因だと思います。

解決:
 
弾力というキーワードにたどり着けば、後は簡単。オスネジとフードの直径はほぼ同じなので、フードをペンチでちょっと内側に曲げてやれば、その弾力でみごとにメスネジに変身したのでした。フードの内側に細い溝が、見事にオスネジとかみ合います。偶然とはいえ、うまい太さのフードがあったものです。最後に43mmのオスを接着して完成。


2006年3月25日 ERNEMANN HEAG 0

エルネマン ヘーグ0 12x9cmプレートカメラ。Ernemann Detektiv Aplanat 1:6.8 F=13,5cm 571282付き。フォトショップサイトウのページを見ると1917〜1920年製造を書いてあります。一応1920年(大正9年)製造としておきます。一度他のカメラ屋さんで見たことがあるのですが、それより少し安かったので購入。

蛇腹は作り直されており、とボディーの皮も貼りなおしてあり、きれいです。しかしながら、シャッターが不調のため、安くなっていました。


再塗装されているため読みにくいのであうが、HEAG 0と書いてあるようです。


外の皮はきれいに張りなおしてあります。


蛇腹もきれいに作り直してあります。レバーをつまんで、スムーズのライズすることができます。


12cmx9cm乾板使用。木製のボディーです。


普通のアプラナートのようですが、Detektive(Detective, 探偵用)と書いてあります。これで探偵するのは大変だったと思います。


このレンズの特長は、レンズボードに取り付けるメスネジと後玉が一体化していることです。これではレンズ交換は不可能です。前の修理のときに、後玉をはずそうとした形跡があります。マウントアダプタをいろいろ考えたのですが、いい方法がなく、結局39mmオスを直接接着してしまいました。接着剤はちょっとしかつけていないので、その気になればすぐに分解できるはず。


2003年3月24日 TESTAR付きのパール2号

小西六のNo2 Pearlが安く出ていたので見せてもらったところ、TESTARレンズがついていました。正体不明だったTESTARが国産機にも使われていたようです。分解してみると、特に改造した後もなく、オリジナルのレンズを判断しました。パール2号についてWebで検索してみたところ、リンクさせて頂いている山崎さんのホームページに掲載されていました。他には、コニカミノルタのページ国立科学博物館のページ。思ったよりWebでの掲載数が少ないですね。すべて1923年製造(大正12年、関東大震災の起こった年)となっています。山崎さんのホームページが最も詳しく、日本最初のロールフィルム使用カメラだそうです。山崎さんのにはWollensak Deltas Aplanat 105mm F6.8がついています。この頃はまだヘキサーは開発されておらず、レンズは輸入に頼っていたそうです。このカメラについているTESTARのメーカーは書かれていませんが T C W PARIS製だとするとフランス製です。私のもう一本のTESTARは1920年と推測していましたが、だいたい合っていたようです。



小西六とはどこにも書かれていません。シンプルな外観。


きれいなレール部分。


金色のロゴ。レバー式のピント合わせはスムーズです。


69と645兼用。645用の薄いマスク板がついていました。


TESTAR ANASTIGMAT f:6.8 F=90 No 11690。レンズメーカーは書いていませんがT C W PARISだと思います。トリプレットのようです。


プロントシャッターのネジ径は21ミリほど。ライカのボディーキャップに穴を開けて、マウントアダプタを製作。


2006年3月23日 No.3-A FOLDING POCKET KODAK MODEL B-2

赤い蛇腹の派手なカメラです。博物館にあっても不思議ではないカメラが、たったの12,600円。フィルムがないこと、各所からの光線漏れなどが原因で買い手がつかないのでしょう。レンズは BAUSCH & LOMB OPTICAL CO. RAPID RECTILINEAR 約160mm。シャッターは F. P. K. AUTOMATICと書いてあり、T,B,Iの3速。絞りはUS絞りで4〜128まで。クラシックカメラ博物館(安藤嘉信著、日本カメラ社)によると、1903年(明治36年)製造。

堂々とした姿。贅沢な作りです。


ボディーはセイウチの革張り。ポケットというカメラにしては巨大。


レールの下にはマホガニー。


ピニオンギヤでライズができます。


裏蓋も巨大です。1902年までの特許の刻印があるので、1903年製造で間違いないと思います。


幅9cmくらいのロールフィルムを入れるようです。本には3Aフィルムと書いてあります。


レンズボードまで革張りです。


ファインダーは横位置用に90度回転しますが、その構造がユニーク。水準器も付いています。今は液体は入っていません。


ボシュロム製のシャッターにコダックのプレートが貼り付けてあります。


シャッターのネジの直径は33mm。これはどこかで見たような。


コンテッサについていたCOMPOUNDシャッターと同じネジ径でした。金色の派手なレンズはどのように写るのでしょうか?


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