EOS10D日記その27

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2008.10.36 Switar 13mm 1:0.9 (3)

Switar 0.9/13mmの絞りは第4群と第五群に間にあるそうです。これもがらくた総研のk-suzukiさんに教えて頂きました。多分そのせいだと思うのですが、1/2.5型の撮像素子だと絞るに従ってケラレが目立つようになります。Double-8の画面サイズが4.37x3.28mmで、1/2.5型の撮像素子のサイズが5.7x4.3mmなので、ケラれるのは当たり前でして、映画の撮影には何ら支障はありません。一般のレンズでは絞るとイメージサークルが大きくなるので、常識とは逆であるという点が面白いのです。


2008.10.35 Switar 13mm 1:0.9 (2)

がらくた総研のk-suzukiさんに Switar 13mmの構成図を見せて頂いたところ、アッと驚きました。”写真レンズの科学”(吉田正太郎著、地人書館)の140ページの”図4.59 スイスのケルン社の10枚構成のレンズ F 0.89”に出ていたものと同じなのです。欲しいなぁとは思っていたのですが、まさかこれが今回買った0.9だとは思いませんでした。何となくもっと焦点距離の長いレンズだとばかり思っていました。

このレンズは5群10枚構成で、アルパ用のSWITAR 1.8/50mmを全群2枚張り合わせにしたような設計です。吉田氏の本では、ヘクトールF1.9にコダックF1.3の後半を加えたような構造だと書いておられます。このレンズの球面収差曲線も出ており、F0.9なのに見事に補正されているので驚きます。


2008.10.34 Switar 13mm 1:0.9

SWITAR 1:0,9 13mm AR No 733874 Kern-Paillard Switzerland

SWITAR 0.9/13mmが到着しました。Dマウントなので他のSWITARに比べて安いです。F1.0未満のレンズは初めてですし、SWITARも初めてですので楽しみです。

こんな革のケースに入っていました。KERN-PAILLARD MADE IN SWITZARLANDと書いてあります。


ほとんど使った形跡はありません。説明書付きです。


確かに1:0,9と書いてあります。8mm映画だと75mm相当の中望遠レンズになるため、深いフードが付いています。


絞りは軽快なクリックストップがついています。ピントリングは結構重いです。


後玉はDマウントいっぱいです。ARコーティングがこってりかかっているようです。


これで一式です。とても難しそうなので、レンズの分解はしません。


説明書はVISIFOCUSの説明だけで、レンズ自体の説明は全くありません。


レンズが太くてカメラ内部の部品と干渉ました。そこでカメラの中のマイクとスピーカーの位置を変更しました。安物のデジカメは内部がスカスカなので助かります。


非常にコンパクトなF0.9の中望遠レンズとなりました。トイデジカメとのバランスもまずまずです。撮影が楽しみです。


2008.10.33 ノーダルポイント誤差論 積極策

ノーダルポイントがずれないようにいくら努力しても、どうしてもずれてしまうので、状況によってある程度の誤差は認めましょう。というのが今までの話だったわけです。これは消極的な態度なので、どうも気に入りません。もっと積極的にノーダルポイントをはずして手品のようなパノラマを作れないものか、というのが今日のお話です。

美しい風景の手前に電柱があって、邪魔になってしょうがない時、積極的にノーダルポイントはずしを使って、電柱を消すことができます。ノーダルポイントが出ていると、電柱の後ろの景色はどの写真にも写っていませんので、電柱を消すとパノラマに穴があいてしまいます。ノーダルポイントをちょっとはずせば、電柱の後ろの風景が写せます。電柱は近くにあるのでノーダルポイントのずれの影響が大きいのですが、背後の風景は遠くにあるので影響をほとんど受けません。

過去にたった一回だけ積極的にノーダルポイントはずしを使ったことがありますので、その例を使って説明します。2005年9月19日の日誌を見ると、大阪の通天閣の展望台(一番下までスクロールしてください)のQTVRにおいて、窓ガラス清掃用の手すりを消しています。カメラから手すりまでは約2m、遠景までは100m以上離れているので、うまく手すりが消せました。撮影枚数を2倍にして、Photoshopでちょっといじるだけで、この積極策を簡単に使うことができます。


ノーダルポイント誤差論は、ひとまずこれで終了としたいと思います。


2008.10.32 ノーダルポイント誤差論 応用編

かつて、ニュートンはガラスに屈折率の分散がある限り、レンズの色収差は決して除去できないと考えました。しかし、ニュートンの死後、分散のある凸レンズと、より高分散の凹レンズを組み合わせることにより色消しレンズが出現します。後で考えれば簡単なことなのですが、ニュートンはガラスの分散に気を取られて気付かなかったようです。同じように、ノーダルポイントの誤差がどうしても避けられないのであれば、それを打ち消す方法を考えてみましょう。

誤差を打ち消した実例:

東京タワーの地上150mにところに大展望台があります。ここの窓はわずかに下向きに傾いており、景色が良く見えます。8方向の窓に円周魚眼レンズをくっつけて撮影すると、わずかに下向きの撮影となります。大展望台というくらいなので、ノーダルポイントからは50mほどずれますが、スティッチしてみると、これが案外うまくつながるのです。もちろん、昼間だとつなぎ目のアラが目立ちますが、夜間なら真黒なところでつないでしまえば十分ごまかせます。

ところが、東京タワー以外のビルではこんなにうまくいかないのです。普通のまっすぐなビルでは、いくらガラスにレンズをくっつけても真下は写らないので当たり前なのですが。ここから思いついたのが、Extended Nodal Point (拡張ノーダルポイント)という概念です。本当か嘘か分かりませんが、適当に上のような説明図を書いてみると、説得力があるような、ないような。各写真においてレンズの先端と接する面を上下に拡張し、これが交わる点をExtended Nodal Point (拡張ノーダルポイント)と名付けました。東京タワーの撮影における主題は、上空から見た東京タワーです。すなわち真下だけしっかり写して、他は適当にごまかそうという作戦です。展望台における50メートルの誤差を、カメラを少し下向きで撮影することにより打ち消し、主題となる地面付近において拡張ノーダルポイントを一点に集中させる。その代り天井部分の誤差が大きくなるが、どうせ真っ暗な夜空なので簡単にごまかせる。というアイデアです。

自分で言うのもなんですが、この説の不審な点は、カメラを下向けた効果は全くないかもしれないという点です。なにしろ円周魚眼レンズですので、どっちを向いていようが、ほとんど関係ないような気がします。地上5mのポールパノラマでも結構ごまかしが利くので、地上150mの大展望台ならノーダルポイントの誤差なんて関係ない、と言ってしまうと理論っぽくないので、あえてこのような書き方をしてみました。まあ、適当にいろいろやってみてください。

この例ではノーダルポイントよりカメラが前に出ていますが、逆にカメラを後ろに下げても似たようなことができます。吹き抜けのあるビルで、四方から撮影すると、あたかも吹き抜けの中の空中から撮影したかのようなパノラマVRが作成できます。でも、三角ビルはたいへんなのであまりおすすめできません。


2008.10.31 ノーダルポイント誤差論 数値例

それでは、実際の撮影におけるノーダルポイントの誤差の例を示したいと思います。これは理論的なものではなく、私の経験から得た数値です。本来ならば、撮影時に守るべき許容誤差範囲を示したいところですが、実際には撮影状況や(空中から撮影したいが、実際にはビルの窓からしか撮影できない)、撮影機材(三脚や一脚は使えず、手持ち撮影)の制約である場合が多いです。このことから、許容誤差範囲には2種類の考え方あると言えます。

許容誤差範囲1: 想定する許容誤差範囲(たとえば三脚使用で誤差1センチ)が満たされる条件でのみパノラマVRの撮影を行う。それ以外では撮影を行わない。

許容誤差範囲2: ひどい誤差(たとえば誤差100メートル)であっても、とりあえず撮影を行う。これをどうにかしてスティッチする手段を後で考える。

実際には、ほとんどの撮影者が上記1に該当するのでないかと思います。私の場合はほとんど上記2なのですが、多くの場合、1と2の間をさまようことになります。以下に示すノーダルポイント許容誤差範囲の例が、上記1から2に向けて一歩を踏み出そうとする方の参考になればなぁ思います。

### ノーダルポイント許容誤差範囲の例 ksmt.comの経験値 ###
1cm - レンズの先10cm程度の近接撮影。
1cm - 室内における精密な撮影。
1cm - 直線的なビルの多い都市での精密な撮影。
5cm - 一般の屋外での撮影。自動スティッチで手修正なし。
5cm - 室内における昼間の一般的な撮影。
20cm - 一般の屋外での撮影。手修正あり。
50cm - ポールパノラマ
50cm - 人工物のない屋外の自然環境。手修正あり。
50cm - 夜間の暗い室内。宴会など。手修正あり。
50cm - 夜間の明るい屋外。
1m - 夜間の暗い屋外。
20m - 夜間の低いビルの屋上。
50m - 高いビル。東京タワーの展望台など。
X方向∞ - 昨日書いた”ワッペン”使用時。

ここから共通項を見つけて少し一般化すると次のようになります。
1. 被写体までの距離とノーダルポイント許容誤差はほぼ比例する。仮に誤差1%とすると、10cmの近接撮影で1mm, 10kmの遠景撮影であれば100m。
2. 床と天井の処理がキーとなる。夜間の真っ暗な床、昼間の真っ青な天井、小物撮影の真っ白なテーブルなどでは許容誤差範囲が広がる
3. Photoshopなどによる手修正や、ワッペン貼り付けなどの修正を行えば、許容誤差範囲が広がる。


2008.10.30 ノーダルポイント誤差論 方向性

ノーダルポイントは三次元空間の中の1点として扱いますので、X, Y, Zの3値で表現することができます。上下左右360度を撮影するキービックVRの場合、上下左右の方向によって重要性が異なるということは原則的にはありません。スティッチングのソフトウェアによってはカメラを水平に回転させなければならない場合もあるようですが、少なくとも私が使っているPTGuiにおいてはそのような制限はありません。水平がいくら狂っていても、簡単に修正することができます。そういう意味では、キュービックVRに方向性はない、と言えます。

それでは、ノーダルポイントのX, Y, Z値に重要性の違い、すなわち方向性はあるのでしょうか? 私の経験では、明らかに重要性の違い、すなわち方向性があります。これは数学的なものではなく、我々人類がが長年平らな地面に直立して暮らしてきたせいです。というのは真っ赤な嘘で、昨日3.3で述べた、つなぎの部分に通行人を貼り付けてごまかす、という時の話です。通行人でなくても、犬でも豚でも車でも植木鉢でも何でもかまいません。これを仮にワッペンと呼びます。ワッペンを使わないのであれば、撮影時に方向性を意識する必要はなく、ひたすらノーダルポイントを固定すれば良いです。

ワッペンにおいて、Y軸、すなわちカメラの高さは非常に重要です。唯一Y軸だけが同じであれば良い、と言ってもよいくらい重要です。たとえば、地面すれすれとか、膝の位置とか、目の位置とか、万歳の位置とかで統一すればいいです。これが大きく狂っていると、自然なキュービックVRにはなりません。わざと不自然にする手もありますが、相当高いセンスが要求されます。

ワッペンにおいて、Z軸、すなわち被写体とカメラの距離は、多少気にする必要があります。距離が近ければ被写体は大きく写り、遠ければ小さく写ります。また、遠くの物は近くのものと重なった場合隠れてしまいます。つまり、Z値はPhotoshopのレイヤーの順序に相当します。また、ワッペンを単純に縮小すれば、遠方に遠ざけることができますし、ワッペンを拡大すれば近づけることができます。ある程度以上遠方(たとえば10m)においては、Zは後で調整できますので、全く気にしなくてもいいです。私は8mm円周魚眼で撮影したVRに300mm望遠レンズで撮影したワッペンを貼るようなことをたまに行いますが、全く問題ありません。近距離においては円周魚眼レンズの鼻でか写真のような効果が大きくなりますので、Z値を実際に合わせて撮影あるいは編集しましょう。

ワッペンにおいて、X軸すなわち横方向への平行移動はノーダルポイントとは関係がありません。任意のX座標を選ぶことができます。もちろん、できるだけ光線状態が似たX位置で撮影するのがベストですが、私は気にせず全部順光、すなわちストロボ直射でワッペンを撮影しています。

ここまで来ると、もうお分かりだと思いますが、普通のキュービックVRに少しワッペンを貼ると、ちょっと楽しくなるということです。たとえば、無人の井戸のキュービックVRを撮影した帰り道に、井戸とは関係ないところで地元のおばさん達が立ち話をしていたら、お願いしてその場で撮影させてもらえば良いのです。これを合成して“井戸端会議”という作品の完成です。このような合成を使うか使わないかは、もちろん製作者の判断になります。おばさん達に実際に井戸までご足労願うか、それともPhotoshop上の移動ですませるか。


2008.10.29 ノーダルポイント誤差論 基本編

先日QTVR Diary二宮さん主催の飲み会でパノラマ写真関係のクリエーターの方と大勢お会いしました。パノラマ写真を扱うプロの写真家も数人来ておられました。私を含めて初対面の方が多いようで、話題は撮影機材、あるいは撮影方法に関するものが多かったです。カメラやレンズの方はだいたいみんな良く知っているので、話題の中心はやはりパノラマ雲台あるいはローテータと呼ばれるもの。つまり、いかにしてノーダルポイントを空間的に固定してカメラを回転するかという話題です。ノーダルポイントが固定されていると、写真がきれいにつながるのです。

私も基本的にはノーダルポイントを固定してパノラマ撮影しています。だたし、いくら頑丈な三脚を使っても、1ミクロンもずらさないということはできません。すなわち、ノーダルポイントのずれが許容誤差範囲内に収まっているかどうかが重要になります。この許容誤差範囲は撮影の目的によって、あるいはスティッチやレタッチの方法によって決まります。たとえば、歴史的建造物の狭い室内を記録を残すのであれば、1ミリくらいかもしれません。都市の路上であれば、10センチくらいかもしれません。東京タワーの展望台から遠方を写した時には、50メートルくらいずれていても問題ありませんでした。私の経験上では、次のような要素によってノーダルポイントの許容誤差範囲が決まると思います。

1. 直線があるかどうか。
直線が曲がっていると、ものすごく目立ちます。たとえば、部屋の壁と天井の境目の直線がまっすぐつなげるかは非常に重要です。ビルのフロアのタイルの目地が直線かどうかは気になってしかたがありません。従って、許容誤差範囲は非常に小さくなります。一方、人工物が全くない森の中では、直線はほとんどありませんので、木の枝が多少曲がっても特に問題ありません。足もとの草むらがどうだったか知っている人はいません。従って、許容誤差範囲は大きくなります。

2. 近接撮影かどうか。
カメラと被写体の距離によって許容誤差範囲内は変わります。近接撮影の場合には許容誤差範囲も小さくなります。例えば10センチ(100mm)前方の物を近接撮影する場合の許容誤差範囲は1ミリくらいでしょう。一方、100メートル先の風景を撮影するのであれば、10センチや20センチの誤差は許されると思います。東京タワーの展望台からの撮影の時にはノーダルポイントが50メートルほどずれていましたが、特に問題なくつながりました。

3. Photoshopでレイヤーを使ったレタッチをするかどうか。
これには2つの意味があります。
3.1 第一には、つながっていないものを、どうやってごまかすかという意味です。レイヤーを使って繋ぎ目を目立たなくすることができれば、許容誤差範囲は大きくなります。ただし、これをやるとある種の嘘が入ることも確かです。従って、製作者が方針として決めるべきことがらです。

3.2 第二には、動いているものをどうやって取り扱うかという意味です。レイヤーを使って編集すれば、つなぎ目で動いているものが中途半端に切れることを防ぐことができます。レイヤーを使って編集しない場合は、繋ぎ目に動いているものがない状態で撮影するか、極端な長時間露光で動いているものを消すか、などの対策が必要です。

3.3 3.1の処理を3.2の技術を使って行うこともできます。つなぎで問題になる部分に動くものをレタッチ時に入れるのです。例えばビルの壁がつながらない場合、そこに歩行者を入れます。歩行者はだいたい誰でも魅力的なので、つなぎの問題は一気にパノラマの魅力へと変化します。これもやはり製作者の方針として決めることがらです。


2008.10.28 日中辞典 UとV

ピンイン表記でUとVで始まる漢字は全くありません。日本語の”ウ”はwuと表記するようです。wuはuとvuも兼ねているようでして、はじめはちょっと戸惑いましたが、やっと少し慣れてきました。中国語が面白いのは、日本語の中に中国語から借用した表現が多いところです。例えば”聞酒”の”聞”(wen)には嗅ぐという意味があり、それが”聞酒”にだけ残ったようです。


2008.10.27 中日辞典 O

O でピンインが始まる漢字は”身につく中日・日中辞典”にはわずか6個しか掲載されていません。オーとうなずく時の漢字が2個と、欧、殴、偶、嘔。友人に”欧陽”姓の人がいるので、もっと多いかと思ったら、非常に少ないですね。ですので、赤い印はNと同じところについています。どうしてこんなに少ないか不思議です。


2008.10.26 アスカニア

写真工業の竹田正一郎氏の記事は毎回楽しませて頂いてます。11月号の”ドイツ写真工業史 第5回 カメラ編 その2”も気合いが入った記事です。ゲルツ社とエルネマン社の歴史ですが、その中にアスカニア社が登場します。アスカニア社のことが分からずに困っていたので、大変参考になりました。

引用するには少し長いので、アスカニアについて要約すると次のようになります。

”カール・ツァイスで働いていたカール・バンベルグは、アッベ博士の推薦でイエナ大学で勉強し、天文、測地、航法機器などの工場を作った。この会社にカール・モーザーというレンズ設計の専門家がいて、後にゲルツが雇った。バンベルグの死後、親族が社名をアスカニアに変更し光学機器の製造を続ける。第一次世界大戦前にはハリウッドの映画用カメラはすべてアスカニア製だったので、カメラのことをアスカニアと呼んでいた。”

つまり、第一次世界大戦以前においては、映画用の高級レンズはすべてアスカニアに取り付けられていたということですね。勉強になりました。


2008.10.25 中日辞典 I

この辞書は、三省堂の”身につく中日・日中辞典”といいまして、初心者用の薄い辞書です。ピンインの表記では I で始まる漢字は全くありません。その代り Y で始まる漢字がたくさんありまして、日本語の”イ”は yi と書くようです。

ところで、英和辞典とか漢和辞典とかでは日本語のことを”和”と呼ぶのに対して、中日辞典では”日”というのは、たぶん”中和辞典”だと化学の本のように聞こえるからだと思います。しかし、”独和辞典”と”独日英辞典”が両方あったりして、”和”でも”日”でも、どちらでも良いようです。


2008.10.24 中日辞典 E

”中日ドラゴンズのすべて”ではなくて、中国語の辞書という意味の”中日辞典”です。中日辞典も英和辞典と同じように、アルファベットで引きます。ピンインというアルファベットに似た発音記号を使うのです。発音が分からない時には(初心者はほとんど分かりませんが)漢和辞典のように部首で引いたり、日本語に訓読みで引いたりすることもできます。

辞書の中の漢字はピンインの順に並んでいますので、引きやすいようにアルファベットを書き込んでいきます。A, B, C, D, おっとあぶない、Eはわずか2ページしかないのでFと同じ赤い印のところに入っているのです。このEがくせものでして、日本語でいうと”ガ”に近い音なのです。”餓”は日本語と同じで”ガ”と読むようですが、ピンインではeなのです。


2008.10.23 マイクロフォーサーズ用のマウントアダプタ

ぶねさんに教えてもらったのですが、日本カメラのPanasonic G1の紹介の記事に、宮本製作所からライカMとキヤノンFD用のマウントアダプタが12月に出ると書いてあったそうです。(私は読んでいません)  結構値段が高いので、私は自分でCマウントアダプタを作ろうと思ったのですが、よく考えるとマイクロフォーサーズマウントのオスの金物がありません。フォーサーズの金具とは異なりますので、ジャンクのレンズはありません。新品の標準ズームレンズを壊して金物を取り出すか、市販のアダプタから取るか。あるいかボディーキャップで我慢するか、ジャンクのレンズが出るまで数年待つか。はたまたマイクロフォーサーズマウントに直接Cマウントのメスを瞬間接着剤で貼りつけるか---これですね。どうせマイクロフォーサーズのレンズは使わないわけですから、Cマウント専用で良いわけです。費用はほぼゼロですので、ボディーだけ買えば良いということになります。

Cマウントの方がフランジバックが少し短いので、へこみボードのようなものを作る必要があります。もし将来他のレンズが使いたくなったら、瞬間接着剤をはがせば良いのです。はがす時に引っ張れる耳のようなものを、へこみボードに最初からつけておけばよいのです。


2008.10.22 キヤノン EOS 5D Mark II

キヤノンからEOS 5D Mark IIが発表され、写真工業にも記事が掲載されていましたので、読んでみました。やはりフルハイビジョンの動画を撮影できるというのが最大の特長のようです。これはひょっとして大変なことかもしれません。500万円以上するプロ用のビデオカメラより優れた点がいくつかありそうです。例えば水中撮影で水中ハウジングが小さくてすんだり、風景撮影でスチルとムービーの両方が必要な時などが考えられます。あるいは重量制限の厳しい模型飛行機での撮影などにも。もちろん、メディアとバッテリーの関係で長時間の撮影は無理でしょうし、音声をどうするのかの問題もあるでしょう。しかし、少なくとも民生用のビデオカメラよりは画質が断然良いでしょうから、ハイビジョンの動画をEOS 5D Mark IIで撮影する時代が既に来ているのかもしれません。

先日CEATECでJVCとNHKが共同開発した8,192×4,320ドットの8K/4Kプロジェクターのデモを見た時に分かったのですが、8K/4Kの動画を撮影できるビデオカメラがないので、動画のデモは見せられないのです。ハッセルブラッドで撮影した静止画のみのデモでしたが、3900万画素のCF-39でも7212x5412ドットしかないわけですから、8K/4Kの長辺には少し足りないのです。

8K/4Kは当面我々には関係ないとしても、EOS 5D MarkIIが5616x3744ドットですから、将来的には4Kの動画なら直接撮れるかもしれません。今すでに始まっている4Kの映画上映システムは、たぶんものすごく高価な機材だと思いますので、EOS 5D Mark IIのような安価な民生用のカメラで動画を撮影することに対する需要は案外大きいのかもしれません。つまり、子供の運動会のビデオ映像を映画館で上映しても、画質的には普通の映画と同じ、という時代が来ているかもしれないのです。まさか4Kの動画出力機能が既に5D Mark IIの隠しオプションとして準備されているなどということはないと思うのですが。


2008.10.21 がらくた総研

がらくた総研代表で、レンズ交換式コンパクトデジタルカメラ同好会の提唱者でもあるk-suzuki氏から掲示板にコメントを頂きました。早速同好会に参加させて頂くことにしました。kinoplasmatさんも同好会に参加されました。ご興味のある方は参加されてはいかがでしょうか?

がらくた総研を見せて頂いたところ、Kino Plasmat 12.5mm/20mm/25mmや、Cine Ektar 15mm/25mmなど、魅力的なレンズの描写がたくさん見られます。大いに参考になります。


2008.10.20 欲しいレンズ48 Switar 13mm F0.9

以前からKernのSwitarが欲しいと思っていました。アルパ用の50mm F1.8やF1.9が有名です。また、16mmシネ用では50mm F1.4や75mm F1.9などをライカスクリューマウントに改造した例も見られます。アルパもライカももっていない私としては、8mmシネ用のDマウントのSwitar 13mm F0.9を目指すのが良いかなぁと思います。Dマウントに改造したカメラがありますし、それにF0.9という大口径なら、KinoplasmatさんのBerthiot 0.95/25mmDallmeyer 0.99/1インチにも対抗できるのではないかと。

というようなことを書いている間に、eBayで落札できてしまいました。さすがにこのレンズはDマウントとはいえF0.9なので5人ほど入札者がありました。到着が楽しみです。


2008.10.19 欲しいレンズ47 Hologon ホロゴン

ホロゴンには有名な8/15mmと8/16mmがありますが、8/110mmなんてのもあるようです。15mmでもとんでもない値段がついていますが、110mmはそのさらに何倍もする特殊なレンズのようです。5" x 7"をカバーするようですが、このレンズを生かした撮影をするのは相当難しそうです。なので、欲しいレンズというよりは、もし仮に大金持ちになったらケースに入れて玄関に飾りたいという種類のレンズです。それにしても、前後のレンズのでっぱりがものすごく、とても扱いにくそうです。


2008.10.18 R-D1s

レンジファインダーカメラは買わないぞと固く誓っていたのですが、価格.comを見ると20万円を切るところまで下がってきているようですので、気持ちが揺らぎます。また、中将姫光学さんのブログに掲載される写真が最近特に良いので、これからの写真にはR-D1と中国語が必要ではないかと思えてきたりします。中国語の方はすでに勉強を始めているので、次はR-D1sかなぁ。


2008.10.17 欲しいレンズ46 Dallmeyer 0.99/1"(2)

昨日売れてしまったと落胆していたDallmeyer 0.99/1"はkinoplasmat亀吉さんが購入されたと掲示板に書き込んで頂きました。これはラッキーです。いずれは作例を見せて頂けると思います。中将姫光学さんもこのレンズが欲しかったと言っていたので、このレンズに注目していた人が結構多かったのかもしれません。ちょっと前にkinoplasmat亀吉さん中将姫光学さんの3人で会った時に、このレンズの話が出ていたのかもしれません。レンジファインダーでは使えますが、EOSでは絶対に使えないレンズなので、まじめに聞いていなかったのだと思います。そして、その後Cマウント改造が少しだけ流行りだしたのです(私だけDマウント)。


2008.10.16 欲しいレンズ46 Dallmeyer 0.99/1"

ここしばらくの間CマウントやDマウントのレンズを探していました。Dallmeyer 0.99/1"が売りに出ていたのですが、結構いい値段でしたので、当分売れないだろうと思っていたところ、最近売れてしまったようです。まあ、Cマウントのレンズを買っても取り付けるカメラがまだないので、本気で欲しかったわけではないのですが、売れてしまうと、惜しいことをしたような気になります。このレンズのどこが良いかというと、大変古いことです。たぶん1930年代ではないかと思います。多分スーパーシックスという名前のレンズが出る前です。この時代にどのようなレンズ構成でF1.0より明るいレンズができたのか知りたいものです。


2008.10.15 ZEIKA撮り直し

ZEIKA 1.4/1.5インチが汚れていて見苦しいので、清掃してから撮り直しました。ローレットの汚れはワイヤーブラシで軽くこすると、きれいに取れました。


露出は少し明るい目の方がきれいに見えます。白バックの場合EOS 5Dの設定としては、ストロボ補正+1.5 〜 +2が良いようです。


銀色のレンズの場合には黒バックもなかなか良いものです。黒いノートパソコンの上で撮影。黒バックだとストロボ補正は+0.5 〜 +1くらいでしょうか。


2008.10.14 CINE YASHINON 1:1.4 f=38mm

YASHICA CINE YASHINON 1:1.4 f=38mm No. 8641508


Dマウントでも38mm F1.4となると、結構デカイです。特にこのレンズはフランジ面の少し上の黒いギザギザの部分が大きすぎて、私の改造したデジカメの穴に入りません。従って今のところ、このレンズは使えません。とりあえず、お蔵入りとなります。お蔵から出られる日は来るのでしょうか?


2008.10.13 Canon C-8 13mm f:1.4

CANON LENS C-8 13mm f:1.4 Canon Camera Co. Japan No. 14093

Canon Cine 8-Tは瓜生精機社の「シネマックス」、エルモ社の「シネエルモ」に続く国産3機種目の8mmシネカメラについていたレンズです。昭和31年発売。主要性能を見ると、たくさんの機能が盛り込まれています。


フィルムの映写画面 3.3×4.4mmと書いてありますので、画面の対角線で約5.5mm。今でいうところの1/4inchですので、13mmが標準とはいえ、35mm換算だと100mm近い中望遠に相当するようです。


マウントは”キヤノン式 バヨネットマウント”と書いてありますが、FDとかと同じスピゴット式です。ヘリコイドには傾斜カムが切ってあり、連動距離計のようなものを備えていたようです。しかし、フォーカシングは”ピントグラス式精密フォーカシング”と記載されています。ちょっと良く分かりませんが、ジャンクのカメラを見つけたら、分解して確認してみたいと思います。


Dマウントアダプタができないか考えてみましたが、Dマウントと同程度のバックフォーカスなので、無理なようです。よく見ると、Dマウントに取り換えられそうな感じもします。


2008.10.12 ZEIKA 1.4/1.5インチ

ライカスクリューマウントにZEIKA ROJAR 35mmF3.5というレンズがあるそうですが、こちらは

ZEIKA Cine Tele f/1.4 1 1/2" ZEIKA OPT.CO. JAPAN NO. 24056

です。ZEIKAがどのようなメーカーなのか調べても分かりませんんが、なかなか良い作りのようです。

先端はフードでして、簡単に取りはずせます。


ゼイカと読むのか、ザイカと読みのか? 漢字の社名をローマ字表記したのかもしれませんし、Zeiss + Leicaだとちょっと露骨なのでcをkに変えただけなのかもしれません。


もしZeiss+Leikaだとすると、ちょっと名前負けしてます。35mmに換算すると200mmを超えるようですのでブレているのかもしれませんが、今のところシャープな写真は撮れていません。


2008.10.11 ARCO 1/2" f:1.8

CINE-ARCO 1/2" f:1.8 No.1727


ARCOの8mmの標準レンズです。一般に8mmムービーの単焦点標準レンズは後の35mm一眼レフの標準レンズと焦点距離以外の部分では良く似ています。焦点距離は1/2インチまたは13mm。普及品はF2 - 1.8, 大口径はF1.5 - F1.3, マニア向けにF1.1。普及品からズームレンズに置き換わる点も似ています。そして8mmフィルムがビデオテープに置き換わったように、35mmフィルムからデジタルに置き換わります。動画の方が常に静止画の少し先を進んでいるのが面白いですね。


2008.10.10 ドイツ写真工業史 パルモス

シネレンズの似たようなネタばかりでは、そろそろ飽きてきました。本筋にもどして、写真工業10月号の記事、”ドイツ写真工業史 第4回 カメラ編 その1” (竹田正一郎氏著)の記事のパルモスに関する記事が特に面白かったのでついて少し引用させて頂きます。

””ショット・ガラス工場のほうでは、スタートアップがうまくいって、高屈折低分散の新種ガラスが大量にできあがってくる。この新種ガラスを大量に消費する製品を作り出さないと、ビジネス・ポートフォリオがゆがんでくる。それまでの主力製品は顕微鏡や天体望遠鏡だが、顕微鏡のレンズではガラスを潰す量が限られている。天体望遠鏡はガラスをたくさん食うが、そんなに本数が出ない。”

ツアイスは写真用のレンズを作るためにガラス工場を始めたのだとばかり思っていたのですが、逆だったようです。光学ガラスが大量に出来たので、大量にガラスを使う商品である写真用レンズを作る必要に迫られて、アッベ博士がルドルフ博士を雇って設計させたのだそうです。

これfだけではまだ足りなかったようでして、追加の対策を行います。

”レンズ事業は好調に進んで行ったが、1つ問題がでてくる。それはどこのメーカーのカメラも、タテツケが悪くて、せっかくのツァイス・レンズのカミソリのような切れ味が出せないのだ。そこでアッベはルドルフに、どこかで育て甲斐のあるメーカーを探してきて、そこへ資本投入して、新しいカメラメーカーを作れ、ということを命令する。”

それでルドルフ博士は1900年にパルモスという会社を作ります。この会社は翌年一旦倒産して、結局ツァイス社内のパルモス事業部になります。なるほど、これで疑問がひとつ解けました。ツアイスのレンズの出荷台帳を見ていると、ウナーの出荷が始まる1901年ごろから少しづつ出荷先としてパルモスAGの記載が見られます。ただこの頃は、ロットあたりわずか10本くらいで、大量とは言い難いです。1907年頃になってテッサーが出回るようになっても、まだロットあたりわずか10本から20本の出荷が多いですが、1908年になるとミニマムパルモス向けにTessar 4.5/150mmを600本出荷したというような大ロットが記録されています。まんまと大量のレンズの売り先を作り出すことに、すなわち大量のガラスを売りさばくことに成功したわけです。

当時の状況がやっと理解できました。こういうふうに丁寧に書いてもらうと助かります。これはまさに産業革命ですね。とはいえ、カメラやレンズはまだまだ希少なものであり、繊維製品のような国際問題にはならなかったようです。


2008.10.9 YASHINON 1.4/13mm

YASHICA CINE YASHINON 1:1.4 f=13mm No. 8726531

ヤシカブランドのデジカメが出るらしいですが、こちらは明るいシネ・ヤシノンです。昭和30年代のYashica-8についていたレンズですが、割ときれいです。

このレンズにはアルミ製のリヤキャップがついていましたので、これを使ってデジカメをDマウントに改造しました。

前玉と後玉には分解できるのですが、肝心のレンズ構成が不明です。F=1.4ですので、ダブルガウスかゾナーだと思うのですが、あまりにもレンズが小さくて反射が良く分かりません。


2008.10.8 シネ改造作戦8 RICOH DC-3Z

もう一個ジャンクで買ってきたのがリコーDC-3Zですが、これは失敗でした。後で調べたらVGA 1/4" 35万画素CCDでした。これでは赤外線吸収フィルターが小さくて使えません。発売は1997年ですから、カシオのQV-100の少し後ですね。

プロジェクターのような独特の外観です。


液晶モニターを上に開いて撮影します。レンズの先1cmまでピントが合うマクロ機能があるので、ローアングルで撮影しやすいように設計されているようです。


中身はとにかく複雑です。コネクタもジャンパー線もたくさん使っています。分解は困難です。


特にレンズ部分は分解の方法が分からず、結局むしり取るしかありませんでした。撮像素子の所に大変複雑なメカが入っています。


どうやらレンズを動かすのではなく、撮像素子を動かしてピント合わせを行っているようです。レンズ側にはズームの機能だけを持たせています。撮像素子がかなり後ろに下がるので、マクロが可能になっているようです。


赤外線吸収フィルターはソニーのCyberShot Uと同じタイプのようです。撮像素子が移動するため、強固に固定されています。レンズを前に繰り出せないのと、撮像素子の方がレンズより軽いので、このような構造になったと思われます。しかし、フレキシブル基盤でつながった撮像素子をピント合わせ時に動かすというのは、信頼性などの面から大変だったのではないかと思います。初期のデジカメの開発の苦労が分かります。


2008.10.7 シネ改造作戦7 再度赤外線吸収フィルター

赤外線吸収フィルターは3枚失敗しています。あきらめきれないので4枚目に挑戦です。

ジャンクのデジカメを準備します。今日はFinePix 1500にしてみました。これが一番安かったからです。


レンズと撮像素子はユニット化されていて、その間に赤外線吸収フィルターが入っています。フィルターはただ挟んであるだけで、接着はされていません。このユニットを分解した瞬間、赤外線吸収フィルターが飛び出してきて、床の上に落ちました。また失敗かと思ったのですが、幸い無傷のようです。それと、フレキシブル基盤がガムテープで留められていました。初期のデジカメの組み立ては大変だったようです。


このフィルターは0.7mmくらいで、薄いです。


Kenko DSC50Nにフィルターを接着。かなり大きいので、簡単です。ゴミが入らないように注意しましたが、さてどうでしょう。


Yashika-8のターレットを切断して、Dマウント金具を製作。2回目ですので、だいぶシンプルになりました。


これをDSC50Nのプラスティックカバーに取り付けます。フランジバック調整のため、何度も何度も付けたりはずしたりしますので、ビスを2本に減らしました。3本より、ずいぶん楽です。


完成。まだ試写はしていません。


2008.10.6 Yashica-8 分解

Yashica-8を分解してみました。昭和30年代の8mmムービーカメラはいったいどんな構造なのでしょうか。

カメラの縦横のサイズはフィルムの大きさに合わせてあります。つまり、上の写真の左下のスプール2個分です。 カメラの厚みはフィルムの幅+ゼンマイの幅です。フィルムの厚みと同程度の厚みがゼンマイとファインダーに使われています。 シャッターはぐるぐる回るだけですので、薄くて小さなものです。


左側がズームファインダーで、右側がゼンマイです。一秒間に何コマ撮るかの設定により、回転速度が変わるようになっています。


これがゼンマイとフィルム室を隔てる板です。フィルムが進んだ分だけ、フィルムカウンターが進むようになっています。 手書きで”キズ不良”と書いてあるのが面白いですね。一旦不良となったキズを消して使ったのでしょうか。


複雑な部品です。板ばねが2枚入っていて、押すと広がるようになっています。


シャッターです。ぐるぐる廻ります。


イメージ写真。精密機械らしい構造です。時計やオルゴールなどと同じ技術のようです。


2008.10.5 KINO-SANKYO 1.4/13mm

KINO-SANKYO 1:1.4 f=13mm No.45142 Japan ICHIZUKA Opt.

三協精機(現在の日本電産サンキョー株式会社)ブランドのレンズですが、下の方にICHIZUKA Optと書いてありますので、市塚光学製に違いないと思います。http://www.eonet.ne.jp/~itoh-av/page017.html にSankyo 8-Eというダブルエイトのカメラが出ています。なかなかきれいなレンズですが、Webで有用な資料は見つかりません。


2008.10.4 Cine-NIKKOR C 1:1.9 f=13mm No. 400377

小さなCine-Nikkor C 1.9/13mmです。だいぶ使い込まれているようです。"C"と赤で書いてあるところを見ると、カラーフィルム対応のコーティングがされているのだと思われます。

瓜生精機が1955年(昭和30年)に製造した国産初の8mmカメラ (http://areh.hp.infoseek.co.jp/k100l.htm) にも使われています。シルバーのクラシックな外観がいいですね。昭和34年になると、F1.8になり、モダンな黒に変わるようです。

露出目盛はF値の他に、DULL/HAZY/BRIGHT, SUMMER/WINTERなど季節と天気で合わせることもできます。例えば、
SUMMER, BRIGHT = F8
SUMMER, DULL = F4
WINTER, DULL = F2.8
となり、ASA10のカラーフィルム用の指標のようです。アメリカが主な市場だったので英語で書いてあると思うのですが、ひょっとしたら単に“夏”とか”曇り”とか画数の多い漢字の刻印ができなかっただけかもしれません。


2008.10.3 Yashica-8

ダブル8の映画用カメラYashica-8です。レンズなしで金1,050円也。Dマウントのメスねじが欲しくて買ったのですが、ちょっと紹介します。

格好よく写るようにターレットにArco 1/4"とKino Plasmat 12.5mmを取り付けました。輸出用のようでして、露出の説明は英語です。


レンズ2本のターレットにしてカメラを小型化しています。フィルム送りはゼンマイ式です。大きなネジを20回(10周)巻くと、18コマ/秒で約40秒間撮影できました。


ダブル8は16mmフィルムを半分の幅だけ使って撮影して、フィルムをひっくりかえして残りの半分を撮影する方式だそうです。現像時に半分に切ってつなげて見るらしいです。昔はカセットテープでもレコードでもA面とB面があったのですが、今はなくなりましたね。


ターレットとシャッターでちょうどフランジバックに収まります。


簡易露出表。白黒でASA40, カラーでASA10だったんですね。明るい部屋でF1.9ですから、大口径のレンズが必要だったようです。


ファインダーは6.5mmから38mmまでのズームファインダーです。なかなか良くできています。コマ数は毎秒8コマから64コマまで設定できます。毎秒16コマが標準のようです。毎秒15コマあたりにTVと書いてあるのは、テレビでフリッカーを起こさないという意味のようですね。家庭用のビデオがない時代だと、テレビ画面を8mmフィルムで撮影する機会が結構あったのかもしれませんね。例えばNHKののど自慢に娘が出たので、東京のおじさんに8mmカメラで撮ってもらったなんてエピソードがありそうです。


ターレットはクロックストップが3箇所(中央2か所と下に1箇所)あって、とてもスムーズです。ひとコマの大きさは約6x4mmのようです。コンデジのセンサーのサイズと似たようなものですね。


2008.10.2 シネ改造作戦6 フランジバック調整

フランジバック調整をした後で、分厚い赤外線吸収フィルターを取り付けて、レンズを付けて液晶を見て、アッと叫んでしまいました。ピントがずれています。そうです、ほぼフィルターの厚みの分だけ焦点面が前に移動しているのです。その分フランジ面を前に出さないとピントが合いません。再度フランジバック調整です。

Kino Plasmat 1.5/12.5cmとCine-Nikkor 1.9/13mmを使ってフランジバック調整を終了し、ばっちり無限遠が出ました。ところが、Zunow 1.9/13mmを取り付けてみると、無限遠にピントが合いません。Kino-Sankyo 1.4/13mmも合いません。これらのレンズは少しフランジバックが短いようです。再度フランジバック調整のやり直しです。ああ面倒臭い。今日の勉強としては、先に赤外線吸収フィルターを取り付けてから、Zunow 1.9/13mmでフランジバック調整をすれば、一度で済むということです。


2008.10.1 シネ改造作戦5 赤外線吸収フィルター

赤外線吸収フィルターはやはりジャンクのデジカメから取ることにしました。ジャンクのデジカメ(ビデオカメラでも良いそうです)を売っている店を探すのに苦労しましたが、何とか一個だけSony Cyber Shot Uを入手しました。探さないとあるんでが、探すとないものですね。

分解したところ。中にはぎっしりと電子部品が詰まっており、壊さないと分解できないので、まったく改造には適さないようです。レンズの中にはピント調節用(あるいはマクロ用)のモーターと、絞り調節用のモーターが2個入っていました。


撮像素子の上に乗っている青緑色のガラスが赤外線吸収フィルターです。暑さは1mmほどあります。ピンセットで簡単にはがすことができました。


撮像素子の上にゴムのゲタを乗せて、その上に赤外線吸収フィルターを乗せてあるようです。


このフィルターをどうやってKenko DSC50Nに移植するか悩んだのですが、ボンドで貼る以外にないとの結論に達しました。


フィルターの端に微量のボンドをつけて乾燥させます。これを慎重にセンサーの上に乗せれば終了。いじくりまわしたので、フィルターに少し傷がついてしまいました。次回からはもう少しうまくできると思います。


2008.9.31 シネ改造作戦4 Dマウントレンズ交換式

コンデジをDマウントにするのは一旦あきらめたのですが、Dマウントのいいメスネジが見つかりましたので再挑戦してみました。丸一日かけて改造するという大がかりな改造になってしまいました。

用意するもの。
1. コンデジ Kenko DSC50N
2. Dマウントのシネレンズのアルミ製リアキャップ
3. Dマウントのシネレンズ
4. 2mm厚アルミ板少々、2mm厚アクリル板少々(なければ紙でも可)、小さなネジ少々


Dマウントのアルミ製リアキャップの穴をあけます。Dマウントのレンズの後玉は小さいので、この程度の穴でよさそうです。


2mm厚のアルミ板を切って、Dマウントを支えるボードを作ります。真中に少し小さめの穴を開けて、リアキャップを金づちでたたき込みます。接着剤ではうまくくっつきませんでした。やすりで平らに仕上げます。


裏から見たところ。CMOSセンサー側なので、内面反射防止のためマジックで黒く塗りました。これでDマウント部品の完成。


Dマウント部品はカメラの前カバーの裏側から2mmほど撮像素子側に取り付ける必要があります。このため、2mm厚のアクリルでスペーサーを作りました。アクリルがなければ木や紙やアルミでもOKです。


いよいよ組立です。カメラの内部はスカスカで、障害物はあまりありません。これが安物のデジカメの良いところです。


最初は両面テープで取り付けていたのですが、柔らかくてレンズを手で触るとピントがずれるので、ねじ止めとしました。結果的に、プラスチックボディーの補強にもなりました。


アクリルのスペーサーの厚みでフランジバック調整をします。これはちょっと厚すぎたので、半分くらいの厚さまで削りました。


完成図。フランジ面がやたらと大きなレンズがあるので、大きな穴を開けたら、ちょっと隙間ができてしまいましたが、これくらいなら写りには関係ないようです。


CMOS撮像素子が穴の真ん中に来るように注意しましょう。


これで完成です。Cine-Nikkor 1.9/13mmは小さいので、隙間からカメラの中が見えますが、クラシックな外観が素敵です。


試してみたDマウントのレンズ達。同じ13mmレンズでもバックフォーカスはばらついていますので、オーバーインフ目に作らざるを得ません。レンズによって2m-5mにヘリコイドを合わせると無限遠になります。1/4"(約6mm)の広角レンズはヘリコイドがないので、Dマウントのネジを少しゆるめてピントを合わせます。

後は赤外線吸収フィルターをどこかで調達して、カラー対応をするのみとなりました。


2008.9.30 ARCO CINE-W 1/4" f:1.8

ズノー光学がズノーカメラをあきらめ、8mm映画用の12-32mm F1.8というズームレンズを製造していました。”ズノーカメラ誕生”(萩谷剛著、朝日ソノラマ)から引用します。
”このレンズはヤシカ、アルコ、シネマックス、フジカなどの撮影機に取り付けられ、好評だった。しかしちょうど、アルコ向けに全社あげて生産をしている時に、当のアルコが倒産してしまう。しかも悪いことは重なるもので、やはりレンズを供給していたネオカもいきづまる。それがズノーの命とりだった。倒産は1961(昭和36)年の正月のことであった。”


そのアルコの広角レンズです。1/4"ですから6.4mmくらいですね。フランジバックの半分ほどの焦点距離なのですが、結構明るいですね。開放からパンフォーカスのようでして、ヘリコイドはついていません。ピント合わせが不要なので楽なのですが、改造時にきっちり合わせなければならないので、改造は難しそうです。アルミ製のリアキャップがついています。これを上手く使えば、Dマウントのレンズ交換式のデジカメができそうですが、なにしろ物が小さいので、加工が大変そうです。


2008.9.29 Zunow 1.9/13mm

1/2.5インチCMOSセンサーのコンデジにはDマウントのレンズが合うことが判明しました。焦点距離が6mmから15mmあたりで、ちょうどセンサーのサイズに合っているためです。Dマウントのレンズは主にダブル8のシネカメラで使用されました。内径15.875mm(5/8インチ)、ピッチ0.794mm(32山/1インチ)、フランジバック12.29mmだそうです。

Dマウントのレンズを探してみると、幸運にも見つかりました。Zunow Cine 1:1.9 f=13mmです。これはズノーがヤシカ8用に作ったものですね。昭和30年代のものだと思います。”ズノーカメラ誕生”(萩谷剛著、朝日ソノラマ)によりますと、
”今までは手作りに近い仕事をしていたが、ヤシカからは月に1万本を要求されていた。従業員もふやし、24時間体制で仕事をするようになった。”



このレンズはたくさん生産されたはずなので、捨てられる前に救出するチャンスはあるようです。ズノー1.9/13mm付きのコンパクトデジカメを作って、Kino Plasmat 1.5/12.5mmと比べてみましょう。ずいぶんとスケールが小さくなってしまいましたが、ミニチュアのようで、手軽に楽しめます。


2008.9.28 シネ改造作戦3 補強

両面テープでレンズをカメラのプラスティックに貼るというのは、接着面積が広ければ強度が得られますが、今回は接着面積がわずかしかないので強度が不足ています。そこで、カメラの内側からメジ山をひっかけて固定する金具を作ってみました。内部部品との干渉を避けるため奇妙な形になりました。

最初はDマウントのメスが必要かと思ったのが、レンズが非常に軽いので、この程度の細工でも大丈夫のようです。最も力がかかるのは、急いでヘリコイドを回した時です。そっとヘリコイドを回せばいいのですが、それではシャッターチャンスを逃してしまいますので、難しいところです。


手前の爪と、一番奥の爪2枚をネジ山にひっかけています。


CMOSセンサーの大きさを測ると、約4mm x 6mm です。7.12mmのレンズが標準でついていました。35mm換算で43mmだそうですので、約6倍ですね。このCMOSセンサーは1/8000秒相当のシャッターが切れますが、データの読み出しは携帯電話の内臓カメラなみに遅く、シャッターを押してからしばらくカメラを動かしてはいけません。それさえ注意すれば、なかなかきれいに撮影できます。


2009.9.27 シネ改造作戦2 改造

Kenko DSC50Nを分解しました。作業は至って簡単です。ビスを6本抜くと前蓋がパカッとはずれます。

ビスを6本抜くと前蓋がパカッとはずれます。


黒いビスを2本抜くと、レンズがはずれます。機械式のマクロスイッチを動かすと、レンズが前に繰り出されて、マクロ撮影ができます。この動きを2本のバネが支えています。レンズに電気的な接点は全くありません。


レンズをはずすとCMOSセンサーが見えます。機械シャッターのようなものは全くありません。この状態で問題なくシャッターが切れます。


レンズの後部に赤外線カットフィルターがついています。これだけうまく取り出したかったのですが、失敗。無残に割れてしまいました。このフィルターの反射光は赤色で透過光は緑色のようです。とりあえず、フィルターのことは一旦忘れて、作業を続けます。


前蓋のレンズの穴を適当に広げて、Kino Plasmat 1.5/12.5を両面テープで貼れば完成です。右側にあるのは取り除かれた部品。


レンズのまわりにちょうどよい大きさの円が書いてあるので、そこにただレンズを貼れがおしまいです。たまたまフランジバックが合うようでして、特に調整しなくても、多少オーバーインフではありますが、無限遠が出ます。


ちょうどKino Plasmat 1.5/12.5mm用にあつらえたようなカメラですね。赤外線カットフィルターが入っていないので、カラーバランスはめちゃくちゃですが、白黒なら特に問題ありません。というより、赤外線写真のようです。約1mm幅の両面テープでは強度不足なのですが、とりあえず同じマウント(たぶんDマウント)のレンズなら両面テープで貼りかえできます。

後でトップページに掲載しますが、とりあえず試写したサンプルを何枚かのせます。

白黒モードで撮影。結構寄れます。液晶のライブビューのみでピント合わせ可能でした。目測でも結構ピント合います。


ピクセル等倍に拡大。


セピアモード。


2009.9.26 シネ改造作戦1 Kenko DSC50N

シネレンズ用にコンデジ改造作戦のスタートです。まずは材料の購入です。カメラはKenko DSC50Nを選択。あきばおーで6,999円也。500万画素です。電源は単三乾電池2本。メディアはSD。撮像素子は1/2.5型CMOS。レンズは7.12mm F3.2(35mmフィルム換算で43mm)。シャッタースピード 1/8000 - 1/4秒。ついでに2GBのSDカードを購入、690円也。安くなったものですね。

秋葉原駅付近の監視カメラ屋でCS->Cマウントアダプタを購入。1,500円也。これのCマウント側メスネジを使う予定。しかし、うちには今Cマウントのレンズはありません。やっぱり、DマウントのKino Plasmat 1/2inch用に改造しようかなぁなどと、早くも方針が変わってしまいました。さて、どうなることやら。


2009.9.25 フォーサーズの意味

フォーサーズが4/3型の撮像素子を使うという意味がさっぱり分からなかったのですが、やっと分かりました。フォーサーズの撮像素子の対角線長は約22mmです。 これのどこが4/3なのか? これまで“型”とはインチのことだと思っていたのですが、どうやら型=16mmくらいらしいのです。ですので対角線が16mm x 4/3 = 22mmで良いのです。ややこしいですね。

http://bbs.kakaku.com/bbs/keyword/ranking.aspx?kw=%8EB%91%9C%8A%C7&cw=3%8C%5E&span=1w を参考にさせて頂きました。

これですっきりしました。小型のデジカメでよく使われる 1/2.5型は撮像素子の対角線が 16/2.5 = 6.4mm くらいですので、8mmフィルムより少し小さいですね。8mmシネカメラ用のDマウントの10mm程度のレンズがちょうど良さそうです。


2009.9.24 欲しいレンズ45 Astro Tachon 0.95/75mm 1.2/120mm

http://www.exaklaus.de/astro.htm を見るとアストロで一番明るいレンズはTachonのようです。0.75/65mmとか1.2/180mmという極端なスペックのレンズも記載されていますが、とても入手できるとは思えません。やはりここは控えめに、Astro Tachon 0.95/75mmまたは1.2/120mmを探してみたいと思います。

Webで検索してみると、Westlicht のオークションでCマウントのTachon 0.95/35mm が出たことがあるようです。現在私が知ることのできるTachonはこれだけです。


2009.9.23 Cマウントのレンズ、Dマウントのメス

デジカメのCマウントを考えてみたのですが、うちにはCマウントのレンズが今一本もありません。なぜかM42->Cマウントアダプタはあるので、M42のレンズを使うことはできます。まともなCマウントのレンズを調達しなければいけませんね。改造に使うCマウントのメスネジは秋葉原の監視カメラ屋に行けば CS->C マウントアダプタが売っているので、これが使えるようです。

Kino Plasmat 1.5/12.5mmはあるのですが、これはどうやらDマウントらしいのです。当然Cマウントのデジカメには取り付けられないので、Dマウント専用のデジカメが必要になります。その材料であるDマウントのメスネジは、ジャンク8mmカメラから取り外すしかないようです。


2008.9.22 Cマウントのデジカメ

以前、Cマウントのコンデジが欲しいとかいたことがありますが、市販のコンデジを自分でCマウントに改造する猛者がおられるようです。ちょっと検索しただけでも、次のような記事が見つかります。

冒忙房
- CMOSデジカメをレンズ交換式に改造する 日立 HDC-303X
- アジア製CMOSデジカメをレンズ交換式に改造する KFE Exemode DV308

トイムービーカメラの改造 MUSTEK DV5300

左脳右脳カメラ工房 CASIO EXILM-S3-C

そしてついに、kinoplasmat亀吉さんが、PRAKTICA DPix5200 をCマウントに改造して、SOM BERTHIOT CINOR 0.95/25mmを使えるようにされたそうです。

これらを参考にして、そろそろ私もやらなきゃと思います。


2008.9.21 レンズの製造番号(Ross, TTH)

Webで探したら、motamedi.info というところにレンズの製造番号をまとめたページがありました。Compur, Ross, Taylor Hobsonなどの製造番号表を見たのは初めてです。

これを私の持っているレンズにあてはめてみると、
TTH Cooke Triplet Ser. 11A 108541 --- 1924年頃
TTH Cooke Opic 125326 --- 1927年頃
TTH Cooke Speedic 157821 --- 1930年頃
TTH Technicolor 35mm 218404 --- 1935年頃
TTH Cooke Triplet Ser. V 266812 --- 1941年頃
TTH Cooke Speed Panchro 282574 --- 1942年頃
TTH Cooke Panchrotal 369472 --- 1947年頃
TTH Technicolor 40mm 563484 --- 1954年頃

ROSS Zeiss patent anastigmat V 1066 --- 1893年以降 別系統の番号
ROSS Telecentric 93905 --- 1920年頃
ROSS Wide Angle XPRES 119526 --- 1930年頃
ROSS XPRES 154824 --- 1941年頃
ROSS ROSSLITE 228632 --- 1954年頃

結構もっともらしい製造年が得られますので、このリストは信用してもよさそうです。Taylor HobsonがZeiss Anastigmat V類をライセンス生産したレンズだけは製造番号が別系統のようです。開発年から考えて、五万番以上のはずのレンズに対して、1066番という非常に若い番号が付けられています。推測ですが、ツアイスの特許のロイヤリティーの金額を算出するために製造番号を別系統にした、のかもしれません。


2008.9.20 レンズの製造番号

レンズの製造番号(シリアルナンバー)を調べるのは、なかなか面白いものです。例えば、000001とか777777のような番号を集めたり、連番でレンズを集めたり、著名な書籍に写真の出ているのと同じ個体だということが分かったり、いろいろな楽しみ方があります。私の場合は、製造番号から製造年を推測して、レンズの性能を比較するときの参考にしたいのです。新しいレンズの方が良くて当たり前なのですが、このような議論をするにはレンズの製造年がある程度分からないと困るのです。 カールツアイス、ライツ、シュナイダー、ローデンストック、コダックなどなどは、製造番号から製造年を知る資料があるのですが、その他のメーカーはほとんど分かりません。一部のオークションではレンズの製造番号と推定製造年が表示されていますし、他にも時々Webなどで情報が出ていますが、まとまったデータではありません。また、信用できるかどうかも分かりません。まあ、できるだけ多くのデータを集めて行きたいと思っています。

2年ほど前に一度シリアルナンバー調査を行ったのですが、肝心のDallmeyerとHugo Meyerの年代があやしいです。また、Astro, Taylor Hobson, Ernamannなどの調査は行っていません。データがもう少し集まったら、アップデートを行いたいと思っています。


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