2017.2.18 Ginza 銀座

Monochrome images
Camera: Sliding box wet plate camera (1860s or 1870s)
Lens: A.Ross London Petzval Lens No. 6008 (1858) 160mm F4.5
Film: FOMAPAN 100 4x5

Color images
Camera: Canon EOS 5D Mark II
Lens: Darlot Paris Petzval (1860s) 100mm F3.6


1839年、ダゲレオタイプの発表と同時にジルー商会が販売したダゲレオタイプカメラは二重の箱を ギヤを使わずタンスの引き出しのようにスライドしてピント合わせを行った。 同年12月にはフランスの男爵ピエール・アルマン・セギエが、世界最初の蛇腹(じゃばら)式カメラを、 三脚、雲台(うんだい)のほか薬品などの装備一式とともに一つのトランクに収める方法を発表した。 翌1840年にはシュバリエも分解組立て可能の木製カメラを発売している。 1851年には折りたたみ式方形蛇腹を装着したダゲレオタイプがJ・J・ルイスにより特許となる。 1860年のワルターローリーというカメラにはすでにラックアンドピニオンギヤでピント合わせを行っている。 1880年頃になると先細りの蛇腹とラックアンドピニオンギヤを採用したテールボードカメラが一般的になる。
写真のカメラは方形蛇腹、ギヤがなくスライドでピント合わせ、後部が折りたためるがテールボードカメラほどは 小さくならない、などの特長がある。何の刻印もないので正確な年代特定が難しいが、ワルターローリーと同じ1860年代にギヤを使わず 軽量化したモデルだと考えられる。元は湿板用の5x5inchのホルダーが着いていたが、4x5フィルム用にスプリングバックに交換。
入手後初めての撮影で写真の左下に斜めの光線漏れが見つかった。シャープな光線漏れであることからリヤボードの木材の継ぎ目 のわずかな隙間と判明。対策を行った。

















F16-32, 1/2 - 1.0 second by cap