ペッツール型レンズは像面湾曲がありますが、F22まで絞ると問題になりません。人物にピントを合わせていますが、後ろの壁にもピントが合うほど被写界深度が深いためです。
同様に19世紀に使われたフラン式風景用レンズ(単玉)もF22程度の絞りであれば十分シャープな画像を得ることができます。
つまり、ISO 100のフィルムは銀板や湿板に比べて格段に感度が高いので、日中は絞らねばならず、あまりレンズのテストにはなりません。なので、レンズテストという看板はおろして、単に昔の大判カメラ撮影会になっています。1秒露出なので、ブレのない写真はなかなかできませんが、モデルを引き受けて頂いた方の表情が素晴らしいです。
Voigtlander & Sohn in Wien No 3178 (1848年頃オーストリアで製造されたペッツール型レンズ) Deardorff 4×5 POMAPAN 100, 4×5, F=22, 1秒
もし、ISO 10のフィルムを使えば、それぞれ
ペッツール型レンズ F4.0では約4/1秒、
フランス式風景用レンズ(単玉)では約F16.0 4秒
となり、本来の目的に合った露出時間になります。